真撰組物語

□男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある
1ページ/2ページ



【男にはカエルに触れて一人前みたいな訳のわからないルールがある】


近「えーみんなもう知っていると思うが、先日宇宙海賊“春雨”の一般と思われる船が沈没した」

えぇっとハロー。桜です。今は会議中なんだけど

ガヤガヤガヤワイワイワイ

この通り、誰も聞いていません。

近「しかも聞いて驚けコノヤロー。なんと奴らを壊滅させたのはたった二人の侍らしい……」

ガヤガヤガヤワイワイワイ

土「…驚くどころか誰も聞いてねーな」

近「トシ」

近藤さんの掛け声と共に土方さんがバズーカを構えて……え?私もいるんだけどぉお!!

ガチャ…ドガン



近「えーみんなもう知っていると思うが、先日宇宙海賊“春雨”の一派と思われる船が沈没した。しかも聞いて驚けコノヤロー。なんと奴らを壊滅させたのはたった二人の侍らしい……」

「えええええ!!マジすか!?」

『嘘くさい返事』

土「桜の言う通りだ。もっとナチュラルにできねーのか」

近「トシもういい。話が進まん」

近「この二人のうち一人は桂だという情報が入っている。まァこんなげいとうあができるのは奴ぐらいしかいまい」

近「春雨の連中は大量の麻薬を江戸に持ち込み売りさばいていた。攘夷党じゃなくても連中を許せんのはわかる。だか、問題はここからだ」

近「その麻薬の密売に、幕府の官僚が一枚かんでいたとの噂がある」

近「麻薬の売買を円滑に行えるように協力する代わりに、利益の一部を海賊から受け取っていたというものだ。真偽のほど定かじゃないが、江戸に散らばる攘夷派浪士は噂を聞きつけ「好賊討つべし」と暗殺を画策している。」

近「真選組(おれたち)の出番だ!!」


―――会議終了後―――

『沖田さんどこに行ったんでしょうかね?』

土「どーせ、そこら辺で昼寝してんだろ。ほらいた」

ホントだ。沖田隊長はっけーん!!いつものアイマスクをつけて寝ていた。

土「こんの野郎は…寝てる時まで人をおちょくった顔しやがって。」

そのアイマスクが土方さんの勘にさわったようだ。

土「オイ起きろコラ。警備中に惰眠をむさぼるたァどーゆー了見だ」

沖「なんだよ母ちゃん。今日は日曜だぜィ。ったくおっちょこちょいなんだから〜」

『沖田さん違いますよ。今日は月曜日』

土「今日は火曜だ!!」

『あれ?』

土「あれ?じゃねぇよ!!」

ここに来てから一週間はたったんだけどな…曜日感覚がおかしいや

土「てめーこうしている間にテロリストが乗り込んできたらどーすんだ?仕事なめんなよコラ」

沖「俺がいつ仕事なめたってんです?」

そしてキメ顔で

沖「俺がなめてんは土方さんだけでさァ」

土「よーし!!勝負だ、剣を抜けェェェェ!!」

ガンッガンッ

沖・土「いっ」

『あ、近藤さん』

近「仕事中に何遊んでんだァァァ!!お前らは何か?!修学旅行気分か?!枕投げかコノヤロー!!」

『あっ!!近藤さん後ろ』

ガンッ

蛙「お前が一番うるさいわァァァ!!ただでさえ気がたっているというのに」

近「あ、スンマセン」

『(ボソッ)蛙の分際で…』

蛙「もう一発いくか小娘ェェェェ」

ガンッ

『いっ!!』

うわァァァ蛙に触られたァァァ頭今すぐ洗いたいィィイ

蛙「まったく、役立たずの猿めが!」

そう言ってどっか行っちゃった。フンッ蛙の分際でコノヤロー

沖「なんだィありゃ。こっちは命がけで身辺警護してやってるってのに」

土「お前は寝てただろ」

『そうですよ。バリバリ仕事してた雰囲気醸し出すのやめてください』

沖「桜生意気になりやしたね」

そりゃぁここ一週間は沖田さんの相手してたからね。性格も悪くなるし口も悪くなる。

沖「幕府の高官だかなんだか知りやせんが、なんであのガマ護らにゃイカンのですか?」

『立ち話もなんだから座りましょうよ』

そう言ってみんなで仲良く縁側に座って蛙野郎のことをグチグチ言い合う。

近「総悟、俺達は幕府に拾われた身だぞ。幕府がなければ今の俺達はない」

近「恩に報い忠義を尽くすわ武士の本懐。真選組の剣は幕府を護るためにある」

ガッツポーツをしながら言われてもねぇ

『でもそのガマ野郎は海賊とつるんでたかも知れないんですよね?』

沖「そうでさァ。どうも俺はのれねーや、ねェ土方さん?」

土「俺はいつもノリノリだよ」

沖「アレを見なせェ。みんなやる気なくしちまって」

ほとんどがダラダラして駄弁ってるし…しかも

沖「山崎なんかミントンやってますぜミントン」

ミントンって…どこのバドミントン部の部員だよ。

土「山崎ィィてめっ何やってんだコノヤロォォ」

山崎「ギャァァァァァ」

『まぁた鬼ごっこ始まったよ。飽きないですねー』

近「総悟も桜ちゃんもよォあんまりゴチャゴチャ考えるのは止めとけ」

近「目の前で命狙われてる奴がいたら、いい奴だろーが悪い奴だろーが手ェ差し伸べる。それが人間のあるべき姿ってもんだよ」

この人は……

近「あっ!!ちょっと!勝手に歩かんでください!!ちょっとォォ」

蛙の所に行っちゃった。

沖「はぁ〜、底無しのお人好しだあの人ァ」

『沖田さんに同意』

てか私さ、なんか忘れてない?なーにか大事なこと忘れてる気が………
――っ!!


近藤さんっ!!

ダダダッ

沖「おい、どこに行くんでィ」

沖田さんの声が聞こえたけど今はそんなことに構ってらんない!!

ダダダッダダダッ

『ハァハァハァッ…いた!!近藤さん!!』

よかった…間に合った…

『近藤さん!!早くそのガマ連れてどこかに隠れて』

近「桜ちゃん!!来るなっ!!」

え?

ドォォォォォン



『こ…近藤さぁぁぁぁぁん!!』

――間に合わなかった!!撃たれた!!

『近藤さん!!近藤さん!!』

沖「近藤さん!!しっかり」

「局長ォォ!!」

蛙「フン、猿でも盾代わりにはなったようだな」

――っこんの腐れガエル!!

沖「っ!!」

私と沖田さんが刀を抜こうとしたら

ガッ

『「!!」』

土「止めとけ」

土方さんに止められた。

土「てめぇら瞳孔開いてんぞ」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ