真撰組物語
□隊服
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おはよーございまーす。今日から真選組の紅一点桜ちゃんでぇす。今は客間に私と近藤さんと土方さんと……松平片栗虎がいます。
松「君が新しく入隊した桜ちゃぁん?」
『あ、はい。月ノ瀬桜です』
どーやら私の噂を聞きつけてやって来たらしい。つーか……こえぇ!!これ警察の顔じゃないでしょ、完璧にヤクザでしょこれぇぇえ!! 実物パネェ!!
『こ、これからよろしくお願いします松平さん』
松「そぉんな固くならなくていいんだよ〜?そして俺の事はパパァと呼びなぁ」
ぱ、パパですとー?ムリムリムリ。こんなヤクザ顔な人気軽にパパ〜とか呼べないから!!
『そ、そんな!!警視庁長官にそんなこと言えませんよ…』
松「そんなにおじさんのこと嫌いなのかぁあ?俺がいいっつってんだからいいんだよ〜、ほら遠慮しないでぇえ」
『でも……そんな恐れ多いことできませんよ…ねぇ?土方さん?』
この親父しつっこい!!もう土方さんでもいいから助けろやぁあ!!
土「(お、俺にふるんじゃねェ!!)さぁ?…どーだろうな、なぁ近藤さん?」
近「(トシのやつわざわざ俺にふりやかったァァア)そ、そうだなぁ…とっつぁんが良いって言ってんなら「ゴリラァ俺に口答えすんのかぁあ?3秒以内に答えろぉ」ちょ、おれ今とっつぁんに賛成した」
松「はぁぁあいいぃーち」
パーンッ
近「えぇ?!2と3は?!」
松「バカ野郎。男は1がありゃいいんだよ」
む、むちゃくちゃだなこの人…
松「でぇ、桜ちゃぁん?パパって呼んでくれるよねぇ?」
こ、これは逃げられない…
『じゃ、じゃぁ…パパさんで…』
松「ん〜、まぁいいかなぁあ?」
脅しだろこれ…つーかなにしに来たんだよ。松平さんが来るって聞いてから沖田さんは風のように逃げてっちゃったし…沖田さんの裏切り者
近「で、とっつぁんは今日何しに来たんだ?」
松「そりゃあもちろん、桜ちゃんの隊服を届けにきたんだよぉお」
『隊服?』
隊服かぁ…そー言えば私、山崎さんに貸してもらった着流し着てたんだった。ブカブカで嫌だったんだよねー。
松「そぉう隊服。桜ちゃんは初めての女隊士だからねぇい、俺がデザインしたんだよぉお?」
近「ほぉー!!とっつぁん直々にデザインしたのか」
松「今日はそれを渡しにきたんだよぉ。はい、これな」
『あ、ありがとうございます!』
松「そんじゃあ俺は仕事があるから帰るわ。桜ちゃん頑張れよ〜」
『はい』
そう言って松平さんが出ていこうとしたとき
松「ゴリラァ桜ちゃんに手ェだしたら動物園に売り飛ばすからな」
と言い残して出ていった。うん、やっぱ実物こえぇ
近「せっかくだ!!着替えてきたらどうだ?」
『んじゃ着替えてきまーす』
近「見せにきてね!!」
うぜェなゴリラ