真撰組物語
□脇だけ洗っときゃいいんだよ 脇だけ
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【脇だけ洗っときゃいいんだよ 脇だけ】
土「あーあつい。なんで真選組の制服ってこんなカッチリしてんだ?世の中の連中はどんどん薄着になってきてるってのに。おまけにこのクソ暑いのに人探したァよ」
『しょーがないじゃないですか。 もう夏なんですし、これが真選組の制服なんですから』
土「半袖ショーパンの奴に言われたかねーよ。なんでてめェだけ夏服なんだよ」
『松平さんがこの前置いてってくれました』
“そぉんなクソ暑い制服嫌だろぅ?おじさんが夏服プレゼントしちゃう”
って言って渡してきたんだよ。
『こーゆー時はあの親父使えますね。涼しいですよ?半袖』
土「お前…そんなに黒かったっけ?」
『元からこんなもんですよ』
土「総悟の影響か?……それにしてもあっちいなァ」
沖「そんなに暑いなら夏服着くってあげますぜ 土方さん…」
土「!!」
『あ、沖田さん』
ドゴォォ
土「うおおおおおおおお!!」
沖田が土方の腕目掛けて刀を降り下ろした。それを危機一髪でよける土方。
パラパラ…
沖「あぶねーな動かないでくだせェケガしやすぜ」
土「あぶねーのはテメーそのものだろーが何しやがんだテメー!!」
沖「なんですかィ制服ノースリーブにしてやろーと思ってたのに…」
土「ウソつけェェ!!明らかに腕ごともってく気だったじゃねーか!!」
沖「実は今俺と桜が提案した夏服を売り込み中でしてね。この袖口ギザギザのが俺のでさァ。土方さんもどーですか、ロッカーになれますぜ」
土「誰が着るかァ明らかに悪ふざけが生み出した産物じゃねーか!!」
『で、これが私のです』
土「…どこにもねーじゃねーか」
『え?あるじゃないですか』
沖「桜が提案したのは上半身全裸でさァ」
土「それ服の原型すらネェじゃねーか!!」
『土方さんもどーですか?』
土「どーですか?じゃねぇよ!!誰がんなふざけたもん着れるかよ」
近「おーうどーだー調査の方は?」
上半身全裸+沖田が生み出した袖口ギザギザの上着だけをきた近藤。
土「………。」
沖田さんと私のアイディアをコラボしたのが近藤さんの格好。けっこうイケテない?
近「潜伏したテロリスト探すならお手のもんが、探し人がアレじゃあ勝手がわからん。お姫さんが何を思って家でなんざしたんだか…」
土「人間立場がかわりゃ悩みも変わるってもんだ。俺にゃ姫さんの悩みなんて想像もつかんよ」
近「立場がかわったって年頃の娘に変わりはない。最近お父さんの視線がいやらしいとか、お父さんが臭いとか色々あるのさ」
土「お父さんばっかじゃねーか」
『そー言えば、最近近藤さんの視線がいやらしいし近藤さんからなんか加齢臭がするんですよね』
近「俺もう加齢臭するの?!トシどうしよう!!柔軟剤の臭いがきっついの買ってきてトシィィイ」
土「あんまり近藤さんいじめるなよ桜」
『はーい』
沖「それにしても、江戸の街全てを正攻法で探すなんざ無理があるぜィ。ここは一つパーティでも開いて姫さんをおびきだしましょう!」
『ケーキあります?沖田さん』
土「そんな日本昔話みてーな罠にひっきるのはお前らだけだ」
沖「大丈夫でさァ土方さんパーティはパーティでもバーベキューパーティです」
『とうもろこしあります?沖田さん』
土「何が大丈夫なんだ?つーか、桜は食いもんだけかよ。お前ら大丈夫か?」
山「局長ォォ!!」
『あ、地味崎さん』
山「山崎だし!!」
近「!!どーした山崎?!」
山「目撃情報が!!どうやら姫様はかぶき町に向かったようです」
近「かぶき町?!」
土「よりによってたちの悪い…」