永遠の愛言葉
□寺子屋編
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2週間。
意外とかかった。
萩という場所は、海が近い田舎だった。
山もあり、田園風景が広がっていて、のどかな場所。
「桜の他にも子供たちがたくさんいる。仲良くできるはずです」
「ん。そうかな」
「今日は疲れたでしょう。部屋に荷物を置いて、休んでください。紹介したい男の子もいますから」
返事をし、場所を教えてもらい、部屋へ入った。
ん。なかなか広い部屋だ。
一通りの日用道具は揃っている。
「これ・・・教科書か?」
文机の上にあった本を手に取り、眺める。
寺子屋らしい。
「・・・よろしくお願いします、吉田松陽。松下村塾」
私には裏の顔がある。
使命を果たすため、私はここに来た。
そして、自分探しでもある。