銀翼の奇術師

□銀翼の奇術師
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急に操縦する事になった奈々美
キッドの指示を受けながら頑張る


「そろそろ室蘭だ。
2000フィートまで高度を下げよう」


『ハイ!』

ゆっくりと操縦桿を前に倒し、下へと降りていく


「見えた、明かりよ!!」


「室蘭港だ。
崎守埠頭はもっと左。
白鳥大橋の向こう・・・」

「(しまった!!)」」

ここまで無事に辿り着き、後は着陸のみとなった時、着陸先の崎守埠頭に明かりがほとんどなく、真っ暗な状態だった

『く・・くらいっ』

「何も見えないよ」


「ちょっと、あんな所に着陸するの!?」


「(どうする!?
もう後戻りはできねーぞ!!)」

打つ手のない状態に、どうしたモノかと考えていると、キットが与圧を下げるスイッチをオンにした


「な、何を!?」


「なんかヤバそうなんで、俺は先に降りるぜ!!
グッドラック!!」


「ちょっと!!」


「オイ、待て!!」

コナンの制止を聞かず、コックピットを出ていった新庄を、園子が追い掛けていった

少しすると、突如何かを知らせる音が鳴った


「な、何?どうしたの!?」


「大丈夫、心配ない。
奈々美姉ちゃんは、そのまま機体を安定させてて!!」


『う、うんっ』


奈々美は、頑張り機体を安定させる
すると園子が帰ってきて説明する

「飛び降りた!?」


「そう!!
新庄さん、キッドだったのよ!!」


「(それで与圧を下げるスイッチを)」


「墜落するのが怖くて逃げたんだわ!!
ファンだったのに、サイテー!!」


「ちょっと、園子!
縁起悪い事言わないでよ!!」


「そうだよ園子姉ちゃん、まだ墜落するって決まったワケじゃないよ」


『けど、これからどうすればいいの?』


「こうなったら、僕達の手で降ろすしかないよ、奈々美姉ちゃん」


『そう・・・だよね・・・』


「大丈夫よ、奈々美!!
お姉ちゃんがついてるから。
園子もコナン君もいるわ」

『お姉ちゃんっ』

「そうよ!!
ほら、三人寄れば真珠の知恵って言うじゃない!!
なんとかなるって!!」


「(オイオイ、それを言うなら)」


「それを言うなら文殊の知恵でしょ?」


「そうだっけ?」

園子の言葉に、笑みを取り戻した奈々美に、コナンも口元を緩めるのだった


「とにかく、埠頭の周りを旋回して様子を見てみよう!!」


『うん』

とりあえず、燃料にまだ余裕があるうちに、周りを見てみる事にしたのだった
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