ベイカー街の亡霊と迷宮の十字路

□迷宮の十字路
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「うわあ、川が見える!!」

「鴨川どす!」


「桜がきれい」


「ホンマやねえ」


「奈々美と蘭も来てみなよ!!」

園子に誘われ、奈々美と蘭も立ち上がり外の景色を見た


「鴨川の河原からカップルで見るのもよろしおすけど、この建物の下に流れてる、みそぎ川挟んで眺める桜は、また格別どす」

『綺麗』

「ホント綺麗ね」

奈々美達が感動していると

「いやあ、きれいッス!」


「むっ!?」

『はぁ』


小五郎のそんな声がし、蘭の表情はイッキに険しくなり、奈々美はため息をつく


「まるで白魚のような指。
食べちゃいたい!」

食べようとする仕草をした小五郎は、ある事に気が付いた

「ケガ、しちゃったのかな?」


「へえ、ちょっと」

左手の親指の付け根あたりに絆創膏がしてあった

「小五郎ちゃんが治してあげるよ〜〜〜ん」


「いい加減にしなさいっ!!」

『いい加減にして!!』

「ひっ!!」


そんな小五郎の下にツカツカと歩み寄り、怒鳴った蘭と奈々美に小五郎は若干怯えていた


「(はは、こりねぇオヤジ)」

コナンは小五郎を見ながら思う
すると

「おい工藤。あれ見てみ」

「ん?」


コナンは平次の所に行く

「綾小路警部?」


「何してんねん、あんなとこで」


「キミら、下のベランダ行って夜桜見物して来たらエエ!!
今晩は、じきに雲も晴れて、エエ月が出るそうやで!!」


「行こっか!!」


「うん、いいね!!」

『行きたいです!!』

「ボクはここにいるよ!!」


「オレもや」


「何で?あの舞妓さんが気になんの?」


「アホ、しょーもないこと言うなッ!!」

こうして奈々美たちは下の階に移動した

・・・・・・・・・・

「あちゃー、しまったあ!!」


「エンジン全開やなあ、あのおっちゃん」

「いつも開きっぱなしさ」

「千賀鈴ちゃん、リベンジ!!」

竜円さんがお手洗いから帰ってきた。

入れ替わるように西条さんが立ち上がる。

「僕もトイレや」

「あっ」



「大丈夫。
まだ酔うてへんから。君は毛利先生を」

「へえ」

小五郎は再びゲームを開始する

「おっ。月が出てきた」

竜円の言葉に、コナンは月を見た

「ふっ、月か」


「ん?何や?」


「いや、前に奈々美と待ち合わせした時の事を思い出してな。
約束を思い出した時には、もう2時間も遅刻してたんだ」


「そら、キツいな」


「オレも、まさかもう待ってねーだろうと思ったが一応、待ち合わせの場所に行ってみたら」


・・・・

ー過去ー

ーはぁはぁー

ー誰ですか?ー

月の明りで新一という事が分かる

ー悪い、奈々美!!
実はオレ、すっかりー


ーよかったです!!
新一先輩の身に何か起こったんじゃないかって心配してたんですー

・・・・・・

ー現在ー

コナンは思い出したのか微笑んでいる

「そん時やろ。
あのこのことただの幼馴染と思うたん変わったんわ」

「バーロ。んなんじゃねぇよ。」

コナンは下にいる奈々美を見る
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