黒バス長編
□チームつくろうぜ
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荒れた土地を1人の男が歩いていた。
「うわ…ひどいなこりゃ」
地面には沢山の傷痕がありここで激しい戦闘があった事を示していた。
「ここも帝光理念の犠牲者か」
弱く価値のないものは助ける必要が無い,それが帝光理念だ。
「誰かいるのか?」
同じ位の年齢であろう黒髪の男が現れた。
腰には刀を下げている。
この付近の住人だろうか。
「俺は旅の者だ。にしても酷い有り様だな…」
「グレンホルンが暴れまわってな…」
グレンホルンは大型のモンスターで暴れると手がつけられない。
「この村には戦えるのが俺ともう1人しか居なくてこの村を守りきれなかった…」
黒髪の男は悔しそうに俯いた。
「でもよ…」
いきなり茂みからアマードボアが飛び出してきた。
「っ…!戦えるか?」
「えっ!お前も戦えるのか?」
「あぁ!木属性だっ!」
飛びかかってきたアマードボアを殴りつけた。
男の体術と植物を操る術の組み合わせは見事というしかなかった。
その闘いぶりに感化されるように黒髪も見事な刀捌きを披露した。
「終わったな… 。」
刀についた血を払い鞘に収める。
「お前強いな!俺は木吉鉄平,よろしく」
「伊月俊だ。木吉のキーよし!キタコレ!」
これが誠凛結成のきっかけだった。