黒子のバスケ
□ダジャレ作戦!
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始まりは一冊の本を小金井が見つけた事だった。
「あれ?なにこれ?」
朝練終了後の部室のロッカーの隙間に手帳のようなものが落ちていた。
「なんかどっかでみたような…」
拾い上げ表紙を確認してみると[ネタ帳]の文字が
「(−ω−)………」
言わずもがな彼のものである。
「日向ー,伊月は?」
「あいつ今日日直だから先に教室行ったぞ。」
そういえばさっき急いで着替えて部室を出て行った気がする。
「じゃあこれどうしよう…」
正直ほっといてもいい気がする。
「なあやっぱり中ってダジャレばっかりなのかな?」
土田が何げなく呟いた。
「中見てみる?」
そっと皆で中を読む。
「「……………」」
「伊月凄いなー」
木吉を除く全員が無言になる。
「先輩達どうしたんですか?」
先ほどまで別の話題で盛り上がっていた一年達が無言で固まったままの先輩に気づいた。
「いやこれを拾ってしまってな…」
日向がネタ帳を見せる。
「あぁ…」
一年生からもため息がもれた。
「とりあえず部活置いとけばいいかな。」
「あの…」
黒子が火神の隣りから姿を出す。
「ん?どうした黒子?」
「せっかくのチャンスですし伊月先輩にイタズラしませんか?」
心なしか黒子の目が輝いて見えた。
「イタズラって?」
「ここに書いてあるダジャレを部活中に皆で言いまくるんです」
「面白そう!」
小金井が頷く。
「そんな事したらウザさが増すだけじゃねーか」
「でも伊月先輩もダジャレのウザさを認識してくれるかもしれませんよ?」
チームメイトが全員ダジャレを言えばウザいとしか言いようがないだろう。
「ってか黒子今はっきりウザいって言っちゃったよ…」
皆そう思っているので問題ない。
「しょうがねぇな…。
よし、全員このネタ帳のダジャレを幾つか覚えろ!
一年もな!」
こうして誠凛バスケ部のダジャレ作戦が始まった。