パロ

□武器と職人で喧嘩なう
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「――って事があって今は武器組と職人組に別れて愚痴り合いしてる。職人組は先生に課題を出されたけどね。」

武器と職人達の喧嘩は小金井が止める前に死武専の教師達によって止められた。
冷静に話し合うついでに職人達には課題が出された。
小金井はその課題を受けるのを回避すべく保健室に避難してきたのだ。
保健室には前日の件の検査で降旗が入院している。

「先輩は話し合いに行かなくて良いんですか?」

「俺は喧嘩する相手がもう居ないから。」

現在行われているのは武器と職人の喧嘩だ。
パートナーが居ない故に小金井はどちらにも属さない。

「でもなんでいきなりこんな喧嘩になったんでしょう…?」

「多分焦りだと思うよ。」

原因をちゃっかり悟っている小金井に降旗は少々驚いた。

「この間三人の魔女と対峙して皆実力差を痛感したんだと思う。」

三人の魔女と戦った小金井も圧倒的な実力差を感じた。
今の自分では勝てないことを悟った。
それは他の職人達も同じだろう。
だから日向は弾の威力を上げようと焦ったし、黒子も魔女狩りの精度を上げる事に拘った。

「でも、武器は周りが見えてるからさ。」

小金井も授業でフリーの職人とペアを組んだとき驚いた。
直接戦闘をしない分、武器はこんなにも周りが見えてるのかと。
相手の攻撃はもちろん息遣い、表情、視線など隅々にみることが出来たのだ。

今回の武器の行動も周りを見ての判断だ。
森山が女性の元へ行ったのは目の前で殺すことをしない為。
伊月のダジャレが多かったのは力んだ日向の力を抜くため。
空回りしている部分もあるが、武器は武器で考えているのだ。

「まぁ大丈夫だと思うよ」

武器と職人の魂の繋がりは簡単には切れやしない。
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