絡繰仕掛の継接ぎ喋々

□時の音色と紫の狂気
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「―――……誰だ貴様」
「――――ッ!?」


軍服姿の、女がひとり。
焦げ痕と血糊に塗れたそいつを睨み、低く問う。
返事はなく、動きもない女は絶好の間合いに居る。


「……応えろ、何故此処に居る」
「…誰が、答えるか」


刹那、


ギィイン…!!


刃のぶつかり合う音が木霊し、視界から女が失せる。


「…っ、逃がすか!!」


素早く振り返り様、振るう刃はしかし空を裂く。
生い茂る木の枝から身軽に跳躍、やり合う気などないのか逃走を計る女。


舌打ちひとつ、ふた振り目を抜刀した勢いのまま女目掛け投げつける。
しかし、後少しで肩口に刺さる辺りで気付かれ避けられてしまう。


苛立ちで眉間に皺が寄る。


逃げ切られる訳には―――


ずがん。
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