シンジャ小説
□女の子の日!
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「お腹痛い…」
教師が黒板に英単語をすらすらと書いていくのを眺めながら、ジャーファルはポツリと呟いた。
今は英語の授業中だ。
「うんこか?」
さっきまで退屈そうにしながら隣の席に座っていたシンドバッドが、にやつきながら尋ねる。
「違います」
ジャーファルは一つ溜め息を吐いて、呆れたように答えた。
「お腹冷えすからだぞ〜」
「だから違いますって」
「じゃあ、なんだよ」
「………察しろ、バカシン」
ジャーファルはそう言って、ぷいと窓の方へと向く。
しかしそれを許さないとでも言うように、シンドバッドは間髪入れず自分の方へとジャーファルの顔を向けさせる。
「何を察すればいいんだ?」
シンドバッドはジャーファルをじっと見つめる。
すると、ジャーファルがそっとシンドバッドに近付いてきた。
「…せ…」
「せ?」
聞きとり辛くて、聞き返すとジャーファルがシンドバッドの耳元にまで近付いてきた。
「生理痛なんです、放っておいてください」
真っ赤になりながら話したジャーファルの声はとても小さく、早口に言われた言葉だった。
その言葉の一語も聞き逃さなかったシンドバッドは、それを聞いた瞬間ジャーファル以上に真っ赤になってしまうのだった。
これはまだ二人が出逢ってから間もないお話。
end****