First Story

□どこにでもある唄。
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ピンポーン




翔「…」





ピンポーンピンポーン





翔「聡美っ!さと…」




ガチャッ





翔「聡美っ…」





聡美「大きな声出さないでよっ






なんできたの…?こんな状況で…」





翔「なんでって…




連絡とれないから心配して…」






聡美「とらないに決まってるでしょ。




あたしだってバレたらどうするの!?






報道には出てなくても





嵐のファンの子たちにはばれてる…」






翔「もしかしてなんかされて…」





聡美「毎日…





毎日事務所に嫌がらせの手紙が届いて…





毎日事務所に無言の電話がかかってくる…






もうこんなの耐えられない!」






翔「聡美…




ごめん…ホントにごめん。





でもっ俺がちゃんと守るから!」






聡美「守る?





今さら何を守るの?…」





翔「俺と一緒に…」




聡美「ふざけないでよ…。





あたしの夢は大女優になること。





翔と一緒にいることじゃない!






まだまだこれからなのに…





こんなとこで…





翔のファンに潰されちゃたまらないわよ…





あたしは自分の夢を捨ててまで






翔と一緒になる気なんて元々なかった!





もう帰って…二度とこないで」





俺たちはこうやって終わった。





俺は聡美を守れなかった。





あまりにも考えが軽率だった。





俺のことを大切に思ってる人達に






俺の大切な人を傷つけさせてしまった。




俺の大切な人が






俺の大切な人達に傷つけられてしまった。






悔しくて悔しくて






どんなに悔やんでも悔やみきれなくて






誓ったんだ。






もう誰も傷つけないと。
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