ワンパンマン
□どろろん
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「おはようございます。まったく、お寝坊さんですね」
朝起きてみると、なぜか死んだはずのシオリがにっこり笑っていた。
あーやべえ久々に見るととてもかわいい。やっぱかわいいわお前。性格悪いけどな。
それはそうとなんでいるんだ。
「死んだので念願のどろろんってしてみました」
なんだよそれ、お前軽いな。長生きしてるけど、こんなこと初めてだっつーの。
ああそれに、やっぱりお前、死んだのか。
出てきてくれたことは嬉しかったけど、出来れば生きて帰ってきてほしかったわ。
「それはすみません。ああ、実はお願いがあって出てきたんですけど」
謝る気ねーだろお前。
死んでからお願いとか、やっぱお前強情だな。
「ゾンビマンさん。嫌いって言ってください」
「は?」
「多分、あなたのことが未練すぎて、このままだと逝けないんですよ。一言でいいんで」
お前、生前あんなひねくれた奴だったのに、こんなときにすげーかわいいこと言うとかなんだそれ。
全く、しょうがねえな。
「シオリ、好きだ。大好きだ」
だけどほら、俺もひねくれた奴だからよ。
お前の困った顔が大好きなんだ。許せ。