裏切りは僕の名前を知っている

□はじまりは教室
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ジュー・・・

朝起きたら家中に良い音と匂いが広がっていた。多分お母さんが朝ごはんとお弁当を作っているんだな・・・と思いながら着替えを済ませてダイニングへ向かう



母「あら?おはよう茜ちゃん
 数珠は持ってきた?」


私たち神木家は代々伝わる陰陽師の家系なので妖や悪霊が力を求めて襲ってくる、そのため数珠や御札を所持して近づいてくる妖や悪霊を片っ端から祓っている





茜「おはよう、お母さん
 ばっちりだよ」



 

そういうと私は朝ごはんをテーブルに運んでから席に着いた。そして続くように母も席についたので私は口を開いた



茜「そういえば葵は?」


葵とは私の双子の兄、いつもは隣にいるはずの葵がいないので気になっていた



母「葵君?えっと確か(日直を忘れてて時間がないから先行ってます)って言ってたわ」


茜「そぅ・・・」



母から葵が先に行ったと聞き少し残念だったがこれ以上時間を使うと遅刻になるので急いで準備をして泉摩利学園へ向かった

茜「おはよう」


戸を開けてクラスに入った時には既に半数以上の生徒が来ていた


紫音「あっ、おはよう茜!」



そう言って駆け寄ってきたのは<春野紫音>私の一番の親友だ



茜「紫音どうかした?テンション妙に高くない?」



いつもはおっとりしている筈の紫音が今日はピシッとしていて少し怖かった




紫音「え〜そんなことないよぉ♪
   唯ね私見つけただけだもん」



茜「何を・・・?」



紫音の笑顔が怖くてゾクッとしたが恐る恐る聞いてみた・・・が、それは思いもよらぬ人物に遮られた

ホツマ「邪魔!入り口で話してんな」

ユキ「えと・・・おはようございます」


この前転校して来たユキ君とガラの悪いとうわさのホツマ君、ほとんどの人は苗字で呼んでいるけど私と葵は名前で呼んでいて一時期挑戦者と言われていた



茜「邪魔してごめんなさい
  あと、おはよう」 


ホツマ君には無視されたが、ユキ君は笑ってくれたのが嬉しくて妙に懐かしかった


放課後になり、葵に(用事があるから先に帰ってて)とメールしたが(付いて行くから待って)と言われたので待つことにした


葵「茜〜!」

葵が私を呼んだので見てみると校門まで走ってきていた

茜「葵!走りすぎ汗かいてるじゃん」

葵「ごめん!だって茜が用事あるときって  たいてい急ぎだから」


私が注意しても葵は笑ってごまかす
そして紫音のことを話して、紫音が来るのをしばらく校門で待っていると集団で下校しているユキ君たちを見かけたが、後ろから紫音が来たので挨拶もできなかった、そして紫音の周りからまがまがしい気配が出ているのにきずいた
 

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