04/26の日記
16:23
雑記/小説
---------------
『春になったら苺を摘みに』
梨木香歩/新潮社
梨木さんのエッセイ、初読です。
一番最初、読み出しの一段落を立ち読みして、もう買うしかないというほどうきうきになり、一章ずつちまちま読み進めていたのですが、五章を読了して次に行けないくらい動揺しています。なうです。
とりあえず日記にでも書けば落ち着くかなと携帯を取り出した次第。
梨木さんの本は、実は私は家守シリーズしか(村田エフェンディ含む)読んでいないのですが、多国籍というか無国籍というか、文化的にフラットな雰囲気を前面に出してきっちり主張している感じが痛くて快くて好きです。
しかし今回はちょっと痛すぎた。
以前ねじ巻き鳥クロニクルを読んだ時は似たようなテーマを痛々しく思いながらも読み流せたのですが、村上春樹さんは書き方がやはり物語然としているからだな、と得心するにいたりました。当事者の一人称と、語り手の感情移入がダイレクトに読み手に伝わるこの容赦のなさ。
でも人間として本当に本当に必要のあるものってこういう知識と感情の共有じゃないかなと、説教くさいことも思いました。この素晴らしいエッセイが、より多くの人に読まれますように。
私はしばらく続きが読めませんが。
前へ|次へ
□ コメントを書く
□ 日記を書き直す
□ この日記を削除
[戻る]