振り返れ場
此処は、過去の押し場(=拍手)に飾られた作品を置いている場所だ。
〜初拍手内容〜
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ルパン対ホームズ →心に残る名場面
第一名場面[ホームズ恐るべき人説。あの怪盗ルパンでさえも認めた…。
話は、ホームズに取り返してほしいと依頼された青ダイヤについて]
ホームズは、しばらく口をとざした。
そして、しばらくたってから、
「歯磨き粉のなかから発見された青ダイヤは偽物です。本物はあなたが持っている。」
アルセーヌ=ルパンはしばらく黙っていたが、やがて、イギリス人をじっと見据えながら、極めてあっさりこう言った。
「あなたは恐るべき人だ。」
「その通り。大変恐るべき人でしょう?」と、ワトソンが手放しで尊敬の念を強調した。
「全くです」
と、ルパンも同調した。
[ホームズは向かうところ敵無しのルパンにとって恐るる人だった]
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第二名場面
[あの怪盗ルパンを小僧呼ばわり。
ルパンの罠にまんまと引っかかってしまった名場面]
「くそっ!」と、シャーロック=ホームズは新聞をもみくちゃにしながら叫んだ。
「子供っぽいいたずらだよ、全く!ルパンには、それ以上の非難をいう必要はないよ……。愚にもつかない子供騙しさ……。大向こうのウケを狙っているのさ……。いたずら小僧みたいなものさ!」
[あの怪盗をよりにもよって小僧呼ばわりとは…恐ろしい]
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第三名場面
[交換条件によりホームズに見逃してもらったルパンのホームズへの挨拶。やはりホームズはクール]
「お元気で」と、ルパンは叫んだ。
「ご懇意にしていただいたことは決して忘れませんよ。それから、ワトソンさんに宜しく!」
だが、ホームズによる返答はなかった。彼はにやりと笑った。
「これが、いわゆるイギリス式の辞去の仕方なんだなあ!
ああ、あの誇り高い島国の紳士は、フランス人の誇りである礼儀の花をもっていないのだ」
[ホームズはこんなに言われてもやはり無視。クールだな]
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第四名場面
[ルパンという人物について、ホームズとワトソンの言い争い。ルパンから馬鹿にされた手紙を貰った時の名場面]
「奴は恐がっているんだ」と、ワトソンが言った。
「馬鹿な事は言うなよ!アルセーヌ=ルパンは決して恐がりはしない。その証拠に、僕に挑戦してきているじゃないか」
「でも、何故やつはあの事件について知っているのだろう?」
「そんな事をこの僕が分かるかね?君は本当に馬鹿な質問をするよ!」
「僕はこんな風に考えていたんだ……。こんな風に想像して……」
「どういうことだい?僕が魔術師だとでも言うのかい?」
「いや、しかし僕は、君が数々の奇跡を行うのを見てきた!」
「奇跡を行う人間なんて居ないよ……。それは、僕とて同じ事だ。僕は考えぬき、推理し、結論を出す。しかし、あてずっぽうを言ったりはしない。そうするのは、阿呆だけだよ。」
ワトソンはぶたれた犬のように大人しくなった。
[哀れ。ワトソン。]