読物*花

□麗しい滴
1ページ/1ページ

銀時side

のんびりとした昼下がり・・・
言い直せば暇な昼だ。

仕事はねぇし、金はねぇし。
新八は眼鏡だし。

「あ"ー暇ッ!!!んだよ、なんで仕事ないわけ!!?新八今すぐ眼鏡叩き割ってこい!!!」

「叩き割る必要ないだろォオ!!!!!
ってか暇なら仕事探してきてくださいよ…」

「今週のギンタマンも面白くねぇなーオイ。」

「話を聞けェエ!!!」

やかましい新八を横目にJUMPを
開いた瞬間――

ピーンポーン

と部屋に響いた。
この時間帯なら仕事の依頼じゃね!?
俺はいつもの椅子に座って
平常を装う。
新八もはルンルンと玄関に向かう。


「はい!万事屋…って・・・・え……」

威勢のいい声は途切れた。
俺は本能的に立ち上がりゆっくりと
玄関を見る。


「・・・わりぃ……」
―――なんで…?

「真選組を護るには――」
―――新八…何寝てんだよ……

「万事屋を殺さねぇといけねぇんだよ。」
―――土方…



そして土方は土足のままこちらに
近づく。
新八はまだ息をしているようでう"…と呻いている。
土方…お前とは良いライバルと
思っていたのに…。
俺は木刀を握りしめ土方に斬りにかかった―――。

そのとき、俺は気づかなかった…。








土方の頬に一筋の滴が伝ったことに―。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ