テニスの王子様
□※新婚ごっこ
1ページ/11ページ
ガチャ・・
ある日の午後、幸村くんが無事、外出。
私は幸村くんのお母様からお借りした鍵で家にお邪魔する。
「ふぅ、こうしていると不法侵入のようで嫌なのですが・・」
もちろん、不法侵入ではなく、御家族の了承を得て、ここにいる。
今日、私が幸村くんがいない間にわざわざ来ているかというと、それは約2週間前―・・・
「先週、結婚式に行ったんだ」
「そうなんですか」
「うん、従姉妹が結婚したんだけど幸せそうで新婚生活真っ最中だって」
「良いですね」
私達は、いくら好きだったとして結婚できませんからね。
「大人になったら、いつか新婚さんみたいに比呂士と暮らしたいね」
・・・
というわけで、まだ一緒に暮らせるまでは何年もあるので1日だけでもと思い、新婚生活を再現したいと思いまして、今日は御家族の計らいで2人きりになりました。
新婚生活の定番といえば、もちろんアレなので・・
まずは、今日の為に練習した料理を振る舞おうと思います。
幸村くんの好きな焼き魚の他にも色々なものを作ったのでかなり時間が経ってしまい
ました。
次にお風呂の準備です。(もちろんこれも了承を得て)
幸村くんが帰って来るまで予定ではあと10分。急いで最後の準備をする。
そのとき、窓から幸村くんが帰ってくるのが見えた。
迎えるために、玄関へ向かう。
すると、丁度ドアが開けられた。
「お帰りなさい、精一さん」
振り返った幸村くんが驚いた顔をしたので、サプライズはした・・・と思ったのですが、