似たもの小隊

□戦場に降りた日
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〜2年5組〜

頬杖をつきながらカノリは窓際の席から外をぼぉっと眺めていた。
その様子を見ていたハルキとサクヤとカノリと同じ小隊のメンバー。

ルロ「どうしたんだ?カノのヤツ…。」
トウヤ「…いつもより朝早くから教室にいると思えば、ずっとあの様子だな…」
ルラ「大丈夫かな?具合が悪くなければいいんだけど…」
ルロ「朝飯食ってないって言ってたし、腹が減ったとか?」
トウヤ「…バカか、お前じゃあるまいし、それは絶対無ぇよ」
ルロ「っ、んだと!!?」
ルラ「ちょっ、暴力はダメだよルロ兄!!」

サクヤ「何か、話しかけても上の空だし、心配だね…」
ハルキ「…ああ(もしかして、またあの時の事を思い出しているのか、カノ…?)」

5人共、カノリが心配なのは同じ。
だが、何か言葉をかけたとしても、それが逆にカノリを傷付ける方向に向かうと思い、声をかけようにも、何を言えばいいのか分からず、ただ見守る事しか出来なかった。
そうしているとき教室の扉が開き、担任の美都と2人の少年が入ってきた。
5人は視線を前に向き、カノリも我に返り、前を向く。
少年2人の名は、瀬名アラタと星原ヒカル。
アラタは陰気な雰囲気のクラスに少し戸惑っているが、ヒカルは気楽なのか大したことない表情だ。
そして授業が始まる。


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