夢小説

□その温かい手で
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「あっ リオおはよう」


「おはようロッドくん」


この寒さを感じてないのだろうかロッドは周りに花でも咲かせそうな笑顔で挨拶してきた。

「今日はどうしたの?」

「あ、ペットのエサ切らしちゃって」

わかったちょっと待ってね、と彼はペットのエサを用意してくれる

その間私はロッドの隣で同じく商売をしているニールに目を向ける

どこを睨んでるのか、彼は一点、いや空をジッと見ていた

睨んだところで熱々の太陽は顔を出さないし、出したら出したで今度は暑いと文句を言うくせに

そんな事を思ってると リオ、と声がした
どうやら用意が出来たらしい


「あぁごめんね」

ペットのエサと代金をお互い渡すときに、ロッドの手が触れた

本当にこの寒空の中に居たのかと思うくらいに手が温かった


「リオ手つめたいね」

「逆にロッドくんが温かすぎるよ」

そうかな、と優しく微笑むその顔に胸がトクンと高鳴った


「ねぇ リオ手をかして 」

言われるままに手を差し出すと、私の手に渡るはずだったエサ達は受付台に置かれ、代わりに彼の手が リオの手を包んだ


「こうすると温かいでしょ?」

相変わらず優しく微笑むその顔に

私の顔が赤いのは寒さのせいだから

と、言い訳をつけて「うん」とだけ答えるーー。









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