カゲプロ
□キドの観察事情
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前に描いた「キドの困惑事情」の続き…?
であったりなかったり…
前のを読んでなくても大丈夫です^^
ゴー[壁] ヾ(・ω・。*)ノ = з = з = з.!→
最近、メカクシ団内が騒がしい。
いい意味でも、悪い意味でもだ。
にぎやかになったのは、団長としてはうれしい限りなのだが、それも度が過ぎるとちょっと嫌になる。
マリー、モモ、そしてエネの腐女子トリオは、相変わらずガールズトークに花を咲かせているし(もちろん腐の意味でだが)、
カノとコノハはそれに対しておびえている。
ヒヨリはコノハにべったりで、ヒビヤはそんなヒヨリを見て不機嫌である。
そして、不機嫌といえばセト。
明るく優しい大型ワンコ、という設定はどこへやら、ここ数日すっかり機嫌がよろしくないようなのだ。
現に今も、ソファーを大の字でぶんどって、不機嫌オーラをむんむん醸し出している。
そして、セトをそうさせているであろう張本人で、セトの可愛い恋人であるシンタローは、ここ最近めっきりアジトに姿を現さない。
それもそうか。
引きこもりだというシンタローを外に連れ出すのは、本来恋人、セトの役目なのだ。
いつもはウザいくらいにシンタローにまとわりついて、ことあるごとに一緒に行動しようとするセト。
はたから見れば少し暑苦しいかもしれないが、それがなくなってしまい、シンタローも顔を出しにくいのだろう。
シンタローの性格は俺もわかっていると思う。
変な意地が邪魔して、なかなか自分から来れない。
今までは、セトが言うから仕方なく、という言い訳が通ったのに、それがなくなってしまって困っているはずだ。
「最近シンタローこないねー」
「何かあったんですかね?」
「モモちゃんとエネちゃんが知ってるでしょ?」
「うーん、よくわっかんないなぁ…エネちゃん、なんか知ってる?」
「ご主人、最近ふさぎ込んでたから、何かあったのかもしれませんねー」
「えーそれは困る!」
「妄想の材料なくなっちゃうじゃんねー」
ねー、と、腐女子トリオが口をそろえてぼやいていたのを覚えている。
気持ちはわからなくもない。
恋人同士の喧嘩というのは、やじうまとしてでも見ていて楽しい。
……別に悪趣味とかそういうのではないが。
セトの前代未聞の不機嫌さ、そしてシンタローがまた最初のころのようになってしまいそうなこの状況は、団長の俺が何とかするしかない!とは思うのだが…。
いったい、何から聞いたらいいものか。
何があったか?
……ううん、これは直球すぎる。
今のセトは、なるべく遠まわしに攻めた方がよさそうだ。
シンタローを知らないか?
………なんとなくだが、このキーワードは地雷のような気がする。
一人いなくないか?
……これも上と同じだろう。
というか不自然すぎて笑えないぞ。
最近元気ないな。
これだ!!!
そうだ、こんなふうに少しずつ心配してるんだぞ感を出せば、きっとセトも何か話してくれるはず!
そして、タイミングをうかがって、あわよくば何があったのかを聞き出そう!