ヒトリノオトコノコ 〜第2章〜
□シュウゴウ
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「あんた、ウチのこと覚えてるか?」
「...思い出せないな。 どこかでナンパでもした中の1人か? 輝、覚えてる?」
「さあな。 見当もつかない。」
「ウチは3年前、お互い中坊だったときにあんたが潰した京都のチームで頭張ってたもんや。」
「3年前...? 京都...? 悪い、3年前に京都に行った記憶はあるが、お前と会った記憶はない。 まあ、雑魚の顔なんかいちいち覚えてられないからな。」
「...!」
おたべの顔は今までに見たことのないほど恐い顔で、普段優しい彼女からは想像もつかないような表情で室蘭を睨みつけていた。
「もういいか? この後ちょっと予定があるんだよ。じゃあな。」
あざ笑うような顔で2人は店を出て行こうとする。
「ウチは、絶対にあんたらを潰してあの時のリベンジを果たす...! せやからそれまで首を洗って待っとき...!」
「フッ...。 楽しみにしてるよ。 あ、そうだ空雅。 最後に1つだけ言い忘れてたわ。」
「なんだ?」
「今日の夕方にでも、こっちからお前らに向けて一通のメールを送る。 それを絶対見逃すなよ。」
「...分かった。それだけか?」
「ああ。 じゃあ、また近いうちに会おう。」
「じゃあな、お前ら。」
室蘭と野崎は店を出て行った。
「メールってなんだよ...。」