ヒトリノオトコノコ 〜第2章〜

□ヒトノタメ
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-学校-


室蘭からの悠乃たちのもとに電話があってから数日が経過したある日のこと。


とあることによっておたべ率いるラッパッパ一行からは焦りが感じられ始めた。


その理由も...。


-教室-


今日もチームフォンデュは教室で輪になり鍋を囲んでいた。


「ゲキカラさんと学ランさん、揃って入院か...。」


「しかもゲキカラさんを刺したのはヤバクネの1年らしいぜ?」


「げっ!よりによってウチらよりも下かよ!」


「ウチらもシブヤのタマとりてえなぁ...。」


「いっちょやってやるか?」



「みんなにそんな度胸ないでしょ...。」


「あっ、悠乃!」


「おはよう美奈ちゃん...。 なに、ゲキカラさん刺されたの...?」


美奈に話の詳細を聞きながら適当な椅子に座る。


「お前知らないのか? 今マジ女は大騒ぎだぜ?」


「ごめんねパルちゃん...。 ここ何日かは学校に来てなかったからね...。」


「それにしてもラッパッパは大丈夫なのか?」


「さあね...。 スズちゃん自分でおたべに聞いてくれば...?」


「あの階段を登る度胸があったらシブヤのこと襲ってるっつーの。」


「まあ、どっちの言う通りかもね...。」


「お前はこれからどうするんだ? ラッパッパにつくのか、それともヤバクネに行くのか!?」


レモンの言葉が一瞬頭をかすめる。


「ヤバクネにつく...か...。 それも面白そうだなぁ...。」


「「「「「ゴクッ...。」」」」」


全員の唾液を飲む音がハッキリと聞こえた。


「なんてね...。 僕はマジ女の生徒だからシブヤにはつかないよ...。」


「そっか〜...。 よかったよ、お前が敵とか考えたくもねえからな!」


パルは悠乃の言葉を聞いて安堵の表情を浮かべた。


「僕もそれは同じかな...。 よいしょっと...。」


「あれ? どこに行くんだ?」


美奈はもう行くのか?といった表情で悠乃を呼び止めた。


「おたべのところに行って来る...。 そのあとはもう帰るから...。」


「そっか。 なんか分かったらまた聞かせてくれよな。 ウチらでよければ出来る限り力になるからよ...。」


「ありがと...。 今はとりあえずケガをしないで可愛い笑顔を見せてくれればいいから...。」


そう言って、悠乃の頭を撫でた。


「おう...//」


「じゃあねみんな...。」


悠乃は手をふって教室を出て行った。


「なんかお前と悠乃、いい感じじゃね?」


「まさか付き合ってんのか?」


「これはラッパッパとかヤバクネ以前に悠乃を取り合って戦争が起きるかもな...。」


「下手したら元ラッパッパも巻き込むかも...。」


「や、やめろよお前ら!//」
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