物語
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前日の金曜日22時14分
私のケータイが鳴った。
チャチャチャチャンチャンチャ♪
それはよくかかってくるときで月に1回、かかってこないときは半年間鳴らない指定着信音だった。
『もしもし?』
『ねー俺東京行くわ』
『は?ほんとに!!?』
『うん。明日行くから迎えに来て』
『明日!!!?』
『明日。来てほしいでしょ?』
『えっ…いやぁ…』
『来てほしいでしょ!!』
『ぁ…うん。でも明日?』
『うん。だから明日迎えに来て』
『迎えにってどこまで?』
『東京駅まででいいよ』
『…わかった…しかたない。何時につくの?』
『たぶん3時半に着くやつで行くと思う』
『3時半かぁー…わかった。…ほんとに来るの?』
『ほんとに行くから!ちゃんと迎えに来てね』
『うん…』
『じゃあまた明日電話する』
たいちは1年以上前から東京に来るとかどうとか言っていたけどまさか本当に来るとは…。