青空の書庫

□よろこび
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生きること
そのもの の なかに
かなしみが ある と

なぜか もう
知って いた
おさない 日々

よろこび は
すきとおった
水のなかの
洗われた砂に

ちらちらと
ひかる
雲母の かけら

ほそく
するどい
草のかがやき

きちきちと
虫の羽音は
きらめき

おおぞらの風に
うすれゆく
ひこうき雲

銀の矢の日ざしに
つらぬかれた
秋の空の下で

ひとりである
ことにさえ
満たされる
よろこびを
見つけた日。



2010年12月6日

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