青空の書庫
□天使
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いちばん
悲しんでいる人の
すぐそばに
いちばん
孤独な人の
傍らに
精一杯の力を
振り絞っても
報われない人の
側に
そっと
寄り添う
天使が 居ると
おもう
天使は 口が きけない
慰めも 励ましも
彼は言葉にできない
ただ あなたの
冷えた手に
あたたかな
自分の手を
しずかに
重ねる だけ
あなたと
おなじ悲しみで
心と瞳を
いっぱいにして
黙って
あなたと
ずっと一緒にいる。
彼は もう
天には二度と
還らないと決めて
自分で
片方の翼を
切ってしまったのだ。
2010年11月30日
‡「 自分がかつて天使だったことすらもう忘れてい るのかもしれない。
そんな優しい人が、この世界にはたくさんいるの
だと思います。」
初出サイトである方がメッセージを寄せて下さい
ました。この詩を書いた時念頭にあった人のこと
を思って嬉しかった。