青空の書庫
□証人のいない約束
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私は かつて あなたに
こう 言った。
あなたは
愛するひとの 側に
徹底して 立つ べき と
そう あなたに
伝えた時から
そう 言葉に した以上は。
私の内に
情熱 にも ひとしい
義務 が 生じた
あなたが
愛するひとの 側に
立ちつづける かぎり
私は影のように
立ち去らず あなたの
傍らに居る と
破る ことは
たやすい。
なかった ことにも
できる。
証人のいない
私 だけ の
決めごと。
私が
持っているのは
それを
果たし つづける
愚鈍 な ちから
だけ だから。
2010年11月5日