「ハルが王様です!」 引いた割り箸にマークがなかった獄寺は項垂れた。これで3日連続だ。このところくじ運が良くない。 「で?今日はなにすりゃいいんだよ」 「そうですねー。では、獄寺さんをお風呂掃除大臣に任命します!」 小さな舌打ちと共に畏まりました女王様と呟くと、大臣に任命された獄寺は立ち上がって風呂場へと向かう。 その背中に女王様が声を掛けた。 「あとお皿洗い大臣と入浴後のマッサージ大臣もありますよー」 「わぁーったっつの!全部やりゃいいんだろがっ」 あの割り箸はなにか細工でもしてるんじゃないかと疑いたくなったが、明日こそ王様の座を手に入れて家事を全部押し付けてやる、と下克上を心に誓うお風呂掃除大臣だった。 fin. |