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□気づけない
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再度ですが、ドラマcd リノル番外編含みます。by管理人

「………與儀。ねぇ與儀。」

「ん?なぁに?名無しさんちゃんっ!」

「なんかね前回の台詞評判良かったから、燭さんに言わせてこいって、平門さんが。」

ここは国家防衛機関「輪」第貮號艇。
こないだとある企画で、與儀達が言った台詞が大変好評だったから、今度は燭先生に言ってこい。という命が平門さんから入った。

「ん〜〜?あっあれか〜〜!よ〜しっ!じゃ无ちゃんと花礫くんも呼んでいっちゃお〜〜!」

「多分……花礫前のがあれだし、いやがるんじゃないかな…?」

「いーのいーのっ!そーいうのは!みんなで行くのが楽しいんだよ!」

案の定いやがった花礫を引きずるように、燭先生のもとへ連れていく。

「燭せーんせっ!」

扉を開くと、燭先生ではなくツクモが必死に手を消毒していた。

「あっ……」

ツクモは少し慌てたように、手を隠していた。
隠してもわかる。彼女は怪我をしている。

「あっ!ツクモちゃん手けがしてる!」

无が叫ぶと、さらに慌てたように大したことない。といっていた。また、ツクモは仕事中に関しては、ミスも少なく大変素晴らしい。ただ、普段はというと少し抜けているというか、可愛いものがある。

(私なんか…ただ冷たくて、ツクモみたいに可愛くないし………)

少し與儀の方を見ると、「ちょっと抜けててかわいいよね〜ツクモちゃんっ」などと言いながら、薬品を片付けていた。
ツクモの方も満更でもないらしく、嬉しそうに片付けている。

「………っ」

何故だが分からないけれど、二人を見て心がズキンと言った。
なんだか分からないどろりとした感情が流れてくる。

「………名無しさん…ちゃん?」

はっとすると、目の前には无がいた。彼は耳がいいので(良すぎだが)きっと私の心の痛みを察したのだろう。

「名無しさんちゃん、いつもきれいなのに、今日なんかどろどろしてる…名無しさんちゃん、大丈夫?」

无に心配をかけてしまった…
そんなことを思いながら、无を優しく撫でる。

「大丈夫よ。无。今无が心配してくれたから、安心したありがとう。无」

「うん!!」

少し心が軽くなったが、このどろりとした感情はなんのだろう……

〜気づけない気持ち〜

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