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□幸せのひととき
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「………ん?何?」

「〜〜もうっ!!名無しさんちゃんてば冷たいっ!!俺たちって付き合ってるんじゃないの!?」

與儀のいう通り私たちは付き合っている。
ただ私は今……

「與儀うるさい。今本読んでるのわかる?」

「……………………………グズッ」

本を読んでいるところを後ろから抱きつかれていた。
さらには、泣き声まで聞こえる始末。

「はぁ。與儀。私あと少しで読み終わるのだからいい子で待ってて?」

自分より、3歳も年上なはずの與儀を宥めるように撫でると嬉しそうに目を細めた。

(……與儀ってほんと犬みたい)

その後おとなしく隣で待っている與儀を横目に、キリのいい所まで読み終えた。

「終わったよ」

「ん〜〜〜!!名無しさんちゃんお疲れ〜!」

盛大な伸びを見せてきた。

「じゃぎゅ〜ってしていい?」

「……んっ」

まるで人形を抱き締めるかのように抱き締めてきた。
(幸せだな……)
こんな日が続けばいいのに

〜とある日の休日〜

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