めいん

□赤
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赤が好き。






トマトも好きだし、真っ赤な薔薇が好き




それに、わたしを流れてる血液の色






なんていったら




中二病全開の西くんみたいだよね








でもこんなに綺麗な赤が




人間の内側に流れてるなんて




勿体無いと思う








その赤は滅多に外側に流れないから




人は自分が生きてるのかが




時にはわかんなくなる






赤が流れてるなら生きてる人間




流れなかったら、死んでるのか




または中身が空っぽのロボット








『西くんはそれを確かめるためにリスカするの?』






薄暗いあの部屋で手首切ってる




西くんを見つけて全力で止めた






「‥赤が見たいだけ」










『あたしたちは、生きてるの?死んでるの?』




「ハッ‥」




『わかんないよ、』




「夢の中なんじゃねェの」




『おしえてよ!!』








「…なら確かめれば」






西くんは持ってるカッターナイフを




わたしの右手に握らせた






『ッやめてよ!!』






「何もしてねェ」






『あたしは…



西くんが‥すき。



だから、西くんがいなくなったら……怖い…




だからリスカは止める。






でも、西くんの赤、凄く綺麗だと思う』






「矛盾してるぜ」




『褒めたんだけど‥』




「ハッ‥






てかリスカ程度で人間死なねーよ」




『え、そうなの?』




「まぁ‥死なねェから安心しろ」




『‥ッ‥うん』




「泣いてんじゃねーよ、馬鹿○○」






そう言って西くんは




わたしを抱き締めた








薄暗い部屋の一角で

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