本棚*1
□わがまま姫と召使い
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「おい、すきっぱ。コーヒー買ってきてくんね?」
「いいけど…キャンさん、すきっぱは言わなくてよくない?」
「あん?本当のことだろが。」
「ご、ごごごめん。買ってくるから待っててね」
収録前の楽屋で展開される二人のやり取り。
「てゆーかさ、キャンさん酷くない?めちゃくちゃ俺様じゃん?」
「確かに…でも、鬼龍院さんにあんな言えるのキャンさんぐらいだよね?」
離れた場所で一部始終を見ていた歌広場と樽美酒がヒソヒソ話をする。
「でも鬼龍院さんが可哀想!何でもかんでもキャンさんの言うこと聞いちゃってさ…!」
「聞こえてっぞ、馬面野郎!」
「ドキッ!て、馬面で悪かったな!!」
「あー、はいはい。本番前に言い合いはやめな。」
買い物から帰ってきたジャーマネさんが仲裁に入る。
「お、BBA!オレが頼んだバーガーあった?!」
「BBAじゃなくてお姉さんだろうが?はい、頼まれてたバーガー」
「ひゃっほーい!!(ゴソゴソ)ん?はっ?!!頼んでたのと違うじゃねーかよ?!!」
「あ?ちゃんとグリドルのソーセージたのんだけど?」
「いや、これただパンにソーセージ挟んでるだけじゃん?!オレがいつも頼むのとちげーし!!!」
「そんなの知るかよ!!文句があるなら自分でこれから買いに行きな!」
「まぁまぁ、マネージャー…ここはひとつ…」
「は、はぁ?!!何であたしが悪い方になってんの鬼龍院!!!」
コーヒーを買って戻ってきた鬼龍院が今度は仲裁に入る。
「いや、だってほら。キャンさんがお願いしてたのと違ったわけだしさ…」
「…てか、バカバカしくてあんた達に付き合ってらんないわ」
そう言って、怒ったまま出て行くマネージャー。