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□♡私の犬山君
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そんな日が続く中また犬山君が忙しくなりそうな事態が起きた。
うちの学校は変わっていて生徒会役員を決めるのに全校生徒から推薦したい人を個人名で推薦して推薦された人数の多い人の中から投票で決められる。
そう。それに犬山君が推薦されてしまった。
「犬山君すごいねぇ!」
「いや!推薦されても困る…勇士の世話しなきゃいけないのに生徒会なんて出来ないよ」
「あぁ…そっかぁ…放課後も残らないといけないんだもんね」
「花、すごい悪いんだけど先生に相談するから勇士の迎え頼めないかな?」
「うんっ!もちろん行くよぉ」
「本当悪いな!」
犬山君は職員室に向かっていった。
「…あの子なに?」
「犬山君の妹じゃないの?あんな小さいの彼女のわけないでしょー」
!?
妹…。
うぅ…犬山君の彼女なのにぃ…。
私は走って勇士君の幼稚園に向かった。
「花だぁ!あれー?兄ちゃんはー?」
「学校で先生とお話があるんだって…犬山君来るまで一緒に遊ぼう?」
「うんっ!」
勇士君と手を繋いで犬山君のお家に帰った。
勇士君のお着替えを済ませて一緒に折り紙で遊ぶ。
折り紙を折っていると眠くなってしまい、いつの間にか眠ってしまった。
「…ん…」
「お、起きたか?」
気がつくと毛布が掛けられてソファで横になっていた。
「あ…ごめんなさいッ…花…勇士君の面倒見なくちゃいけなかったのに寝ちゃうなんて…」
「いや、気にすんなよ?勇士も全く同じ恰好で寝てて笑ったw面倒見てくれてありがとうな」
起き上がると勇士君はテレビの前で真剣に夕方やっている子供向けのアニメを見ていた。
「夕飯食っていけよ?」
「いいのぉ?」
「今日親父帰ってこないから勇士も二人で食べるより喜ぶし」
「じゃあ、ご馳走になろうかなぁ…」
今日犬山君のお父さん帰って来ないんだぁ…。
すると、犬山君はテレビを真剣に見ている勇士君をチラッと見て私の手を引いた。
「ほえ?」
犬山君に着いて行ってキッチンまで行くと勇士君の死角になるところでキスをしてくれた。
「…ほわぁ///」
「…最近キスすら出来なかったから……もう一回な?」
もう一度キスをされる。
「……んッ……ンーッ…もぉ駄目ぇ…犬山君の事もっと欲しくなっちゃうもん……」
「…花…今日泊まって行けよ…………いや…何でもねぇ…わりぃ」
「あ…あのッ…お母さんに電話すれば大丈夫だから…その…」
「だったら俺が電話してちゃんと承諾もらう!」
犬山君はそういう所もしっかりしていてもうお父さんとお母さんに挨拶をしていた。
二人とも犬山君のことすごく気に入ってて信頼していた。
止める間もなく、犬山君は私の家に電話していた。
「……花のお父さんが泊まって行っていいって」
「え!?お父さんが!?」
お母さんじゃなくてお父さんが承諾してくれるなんて犬山君なんて言ったんだろう…。