4色の恋模様

□第5話
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仕事から帰った鬼龍院は、自分の家の玄関に女物の靴があることに気付いた。


鬼「はづきちゃーん?来てるのー?」


鬼龍院がリビングに入るドアを開けると、
はづきがテーブルの前で体操座りをして、
膝に顔をうずめていた。


鬼「どっ...どどどどうしたのっ!?」


はづき「キリちゃぁぁぁん...」


鬼「ん?」


はづきは鬼龍院に抱きついた。


はづき「あたしたち、セフレじゃないよね?」


鬼「え?」


おんぷの家での話を聞いた鬼龍院は、
はづきに優しく語りかける。


鬼「俺は、はづきちゃんのこと、セフレだなんて思ったことないよ?
はづきちゃんも思ったことないでしょ?」


はづきはこくんと頷く。


はづき「でもあいこちゃんと喜矢武さんの方がカップルっぽい...」


鬼「えっ...とぉ...」


はづき「あたしたち本当に、付き合ってる?」


鬼「付き合ってるよ!確かに喜矢武さんたちの方がカップルっぽいかもしれないし、
忙しくてあんまりデートとか行けてないけど、
それだけははっきり言える!付き合ってる!」


はづき「キリちゃん...」


鬼「はづきちゃんさ、友達のときからキリちゃんって呼んでるじゃん?
俺はあのころは名字で呼んでたし。
だからさ、今から変えてみるとか」


はづき「じゃあ翔く...」


鬼「こんなに好きなのに、付き合ってないわけないじゃん」


はづきが言い終わる前に、
鬼龍院ははづきを強く抱きしめた。


はづき「うん...ごめんね翔くん」


鬼「ううん、俺もごめんね。そんな気持ちにさせてたなんて」


2人の夜は終わらない。


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