生きるとは

□第1話
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抜け忍になってから、かれこれ2年は経つが未だに木の葉の忍に追われたことはない


恐らく5代目火影様のおかげだろう







あのお方はこんな私に何度も手を差し伸べてくださった

にもかかわらず里を抜け、火影様を裏切るようなことをしてしまい胸が痛む
















だが私は何としてでも知らなければいけない



自分のために…否、この先の見えぬ未来のためにも









自分の想いに馳せっていたせいか洞窟の一番奥まで辿りついたことに気づかず



白に名前を呼ばれてハッとなり辺りを見渡して見る







だけどそこには何もなく、岩壁に天鬼一族の家紋が大きく描かれているだけ











『外れか…だがこの洞窟に天鬼の者が来たのは間違いないみたいだな』




自分でも声のトーンが下がったのが分かる



仕方がない、天鬼一族のことをもっと知れると思っていたのだから








「ま、まあ諦めずに調べ続けたらきっと手がかりが掴めるよ!!
 それにしても、この家紋今まで見たなかで一番大きく描かれてるよね」




白に言われてもう一度家紋に目を向ける






確かに大きいとは思う。こんなに大きく描くのには何か理由があるのか?







『あぁ、確かにな。それに何だか…この家紋に呼ばれているような気がする』





自然と私の足が家紋に近づき、岩壁の目の前まで来た










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