秘密を守れますか?
□皆の休日
1ページ/7ページ
.
今回は、どうやら俺・・・希みたいだ。
さっそくだけど、この20話中、俺が進行した話って何話だったと思う?
シンキングタイム・・・
正解は、2話だ。
数えてみれば分かる。
他の話は全部、洋一達がやってる。
皆凄いな。よく何話もこんなことが出来るな。俺なんて1話進行するだけで疲れるのに・・・
・・・とまぁ、そんな世間話はさておき、任されたからにはちゃんとしないとな。
今日は日曜日、学校もなくて有意義な1日を過ごせる日だ。
だから俺はリビングにある(冬になったから設置した)こたつでミカンを食べて、昼寝をしようと横になった。
横に、なったんだけどな・・・
紗那「如月君、材料用意したよ!早く作って!!」
同居人が寝かせてくれないんだ。
希「谷垣・・・今日、何曜日か、知ってる?」
紗那「日曜日!」
希「そう、絶賛日曜日・・・皆の休日だ。だから、どうか・・・・休ませてくれ」
紗那「如月君、いつも休んでるでしょ?だって、授業中も寝てるし」
希「お前は・・・休日ってものを、分かってない・・・・。
いいか?休日ってものは・・・何もせず、ゆっくり休むもの、なんだ。
だから、何かをしたり・・・どこかに出かけたりするのは、間違ってる・・・・。
そんなことを、してるのは・・・日本人だけだ。俺は、外国人スタイルで・・・休みたい」
久しぶりに、長いセリフを一気に言ったような気がする・・・。
省エネ主義の俺らしくない。
休もう、ここはとことん休もう。
紗那「如月君は毎日が日曜みたいなものでしょ〜!今日1日ぐらいいいでしょ?」
子供にせがまれる父親の気分が、初めて分かった。
なるほど、これは大変だ。
希「無理だ・・・。明日から、長い学校が・・・・始まる。それを、のりきる為に、休むんだ・・・」
紗那「こたつがあるからダメなんだね。片づけちゃおうか、これ」
希「止めて、くれ・・・。俺の、第2の部屋を・・・・とらないでくれ」
ヤドカリ生活に、こたつとミカンは欠かせないんだ。
希「隣の・・・沢田家で、遊んできたら・・・・どうだ?」
紗那「私は遊びたいんじゃないの。
チョコケーキが食べたいの!!」
希「えっと・・・だから?」
紗那「作って、如月君!材料はもう用意してあるから!」
希「あぁ・・・さっき言ってたのは、このこと、だったんだな。
だが、断る」
紗那「Σどうして!?」
希「谷垣・・・自分でも、作れるだろ・・・・?」
紗那「私より如月君の方が上手いから」
希「・・・そうか。じゃあ、ナミモリーヌで・・・・買ってこれば、いいんじゃないか?」
紗那「如月君が作ったケーキの方が美味しいから」
希「それはない」
紗那「あるよ〜!分かった。じゃあこの3つの内から選んでね」
希「?」
紗那「1.素直に私にチョコケーキを作る。
2.ナミモリーヌに買いに行く場合、1人で出かけちゃダメだから如月君もついてくる。
3.こたつを片づける」
なんて理不尽な3択だ・・・。
希「4の、ゆっくり休む・・・で」
紗那「強制的にこたつを片づけるね」
希「分かりました・・・。1に、します」
寒い外に出るより、温かい家の中の方がまだマシだ・・・。
早く作ってこたつに入ろう。
.