番外編

□優姫様リク
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今日は待ちに待った・・・男子にとっては残酷なバレンタインデー。

昨日、やっぱり瑠璃達はチョコを作ってたみたいだ。


誰に渡すんだろう・・・。女子にあげる友チョコとかだったらいいのに。


朝から憂鬱な気分で俺は皆と登校してる。(ツナも一緒なんだ。今日は寝坊しなかったみてーだから)



瑠璃「きっと、洋一達はいっぱい貰うんだろうね」



急に瑠璃がため息混じりにそう言うもんだからビビった。



紗那「いーなー。羨ましいな〜」



もしかしなくても・・・これ、チョコの話だよな?

平静を装って俺は返事を返す。



洋一「へ?何が?」


瑠璃「何がって・・・チョコに決まってるよ。毎年毎年持って帰れない程貰ってるでしょ」


ツナ「3人共女子に人気あるからね」


海斗「洋一は、そうですね」


希「ああ・・・」


洋一「Σ!?」



何言い出すんだ、こいつ等・・・!

そんなこと言ったら瑠璃からチョコ貰えなくなるかもだろー!


そっちがその気ならこっちにだって考えがあるんだからな!



洋一「えー、海斗と希だっていっぱい貰ってるだろ。

俺、知ってんだぞ。図書室に来る女子に2人がクッキーとか貰ってんの」


紗那「そ、そーなの、希君!?」


希「まぁ・・・時々」


紗那「!(ガーン」


海斗「僕は全部断ってるよ」


未来「え、何で?勿体ねぇ」


瑠璃「殴るよ、未来」
海斗「怒るよ、未来」


未来「Σ何故に!?」


すると・・・


獄寺「おはようございます!10代目!!」


ツナ「獄寺君!」
瑠璃「獄寺」


山本「オッス!何の話してるんだ?」


紗那「あ、山本君」


リン「おはよー!」


洋一「よぉ、リン」


未来「毎年チョコを大量に貰う奴がまた3人増えたな・・・」


瑠璃「どこのアイドル?って話だよねー。貰えない男子に謝れ、お前等」


紗那「そうだよ。







ツナ君に謝って!





ツナ「Σサラリと酷ぇ!!」
ツナ「(確かにそうだけど・・・)」


リン「あ、そうだ、未来」


未来「んー?」


リン「チョコ下さい!」



瞬間、

海斗が有幻覚で出したメイスがリンの頭に炸裂した。スッゲー音・・・。



海斗「ちょっと僕、この人山に埋めてくるね」


ツナ「ΣΣ篠原君!?」


瑠璃「うん、行ってらー」


ツナ「ちょっ、止めようよ!東雲さん!」


洋一「何でだよ、リン!何でお前そんなストレートに言えるわけ!?」


希「よせ、洋一・・・。そいつはもう・・・・手遅れだ」


ツナ「まだ死んでないからね、如月君!縁起でもないこと言うの止めて!!」



なんて騒ぎながら俺達は10人っていう大所帯で学校に行った。

下駄箱のところで靴を履き替えようとした時、未来と瑠璃が2人で何か言い合ってた。



未来「靴を入れずに置いといて、職員室に行ってスリッパを借りるというスルーイベントも起こせそうじゃがの」


瑠璃「1日凌いでも次の日、また次の日はさすがにキツイよ、それ。

しかも相手は、早く食べないとカビが生えるという代物なんだから」



ツナ「何言ってるの、2人共?」



俺達は上履きに履き替えようと下駄箱を開ける。

その時に瑠璃と未来からため息が聞こえてきたのは何でだろう・・・?



  ドサァ×6



獄寺・海斗・希「「「・・・・・・」」」


山本・洋一・リン「「「おぉー」」」



ビックリした。

まさか下駄箱からチョコが出てくるなんて・・・



瑠璃「パターンだね(笑」


未来「ベタ過ぎて逆に怖いの(笑」


紗那「よくこんなに詰められたね〜」


瑠璃・未来「「え、そこ?」」




洋一「こりゃスゲーな・・・」


獄寺「チッ・・・」


希「三食・・・チョコに、なりそう・・・・だな」




未来「靴入れるとこに食いもん入れられても困るよなー」


海斗「同感。汚いところに入れようとする神経がもやはおかしいよ」


瑠璃・未来「「いや、そこまで言う?」」


紗那「ちゃんとラッピングされてるから大丈夫だよ、多分」


獄寺「多分かよ!」


未来「ホント、モテる男は違いますね〜」


そう言いながら、下駄箱を開けると・・・


  ドサァッ


未来「・・・・・・」



お前もか、未来。

そりゃ毎年凄かったもんな、こいつも。



瑠璃「モテる女も違うね〜(笑」


紗那「これ見て〜、未来」


落ちてきたチョコについているカードを読む。




紗那「一緒に宝塚目指しませんかだって〜(笑」





未来「わしにそんな趣味ないわー!!



何が嬉しくて、食えもしねぇ甘味貰わなきゃいけねーんだよ!」




リン「ハハッ、そーいえばそうだったね」


ツナ「え?風花さんって甘い物ダメなの?」


瑠璃「刺激物がダメなの、そいつは」


山本「刺激物って?」


紗那「過ぎる物のことだよ〜。未来は甘過ぎる、辛過ぎる、苦過ぎる物が無理なの〜」


獄寺「何じゃそりゃ・・・(呆」



だから毎年、女子からの友チョコも「いらん!」って断ってたんだよな。

幼馴染の俺達は知ってるけど、ツナ達が知らねーのも無理ねぇよ。


リンは・・・違う未来もそうだから知ってるのかもな。



勿論、並中の奴等もそんなの知るわけないから・・・教室に行くまでに俺達と同じように未来はたくさんのチョコを貰ってた。

未来のテンションが下っていくのが分かるな(苦笑



洋一「気ぃしっかり持てって、未来」


未来「こんなんならカカオ直接貰った方がマシだ」


獄寺「そこまでかよ・・・(呆」







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