番外編

□優姫様リク
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◎6人が幼馴染で未来と海斗がトリップ前から付き合っていたら・・・

秘密23 Love for you のIF(洋一→瑠璃 紗那→希 前提)

――――――――――――――――――――


洋一「明日だな・・・」



6人が住んでいる家のリビングで、彼は壁にかけてあるカレンダーを見て深刻そうに呟いた。

それに返事を返したのは夕飯の準備をしている2人の少年だった。



希「明日・・・?って、何か、あったか・・・・?」


海斗「テストはなかったはずだけど・・・?」


洋一「何で明日で分かんねぇの?何ですぐテストって考えんの?お前等の頭おかしくね?」


海斗・希「「それは洋一でしょ/お前だろ」」


洋一「Σ酷ぇ!

違うって!俺が言い出したことだけど頭がどうとかはどうでもいいんだって!明日は2月14日!これだけでもう分かるだろ!?」


希「あっ・・・そうか。忘れてた。大事な日・・・・だったな」


洋一「そーそー!大事な日!」


希「借りてた本の・・・返却日、だった・・・・。ありがとう、洋一」


洋一「違ぇ!!」


希「え・・・違くない」



フルフルと首を横に振る希。

対する洋一はうがーっ、と頭を抱えた。



洋一「返却日はそうなのかもしれねぇけど!大事なのそれじゃねぇ!」


希「返却日、大事(フルフル」


洋一「ごめん!それも大事かもしれねぇけどもっと大事な日!!海斗!分かるだろ、お前なら!?」


海斗「近所迷惑だから静かにして


洋一「さーせんしたっ!」



夕飯の準備を一通り終わらせ、彼等は女子3人の帰りをソファーで待つ。



海斗「洋一が言いたいのは明日がバレンタインだってことでしょ?」


洋一「そうです・・・」


希「バレンタイン・・・?あぁ・・・・タダで、チョコが・・・貰える日か」


海斗「貰えない人にケンカを売るような発言はよそうか希。それ、絶対に学校で言っちゃダメだからね」


希「?うん?分かった・・・」


洋一「お前等はいいよ・・・!」


海斗「何、唐突に」


洋一「だって未来と紗那からチョコ貰えるじゃん!俺、ゼッテー瑠璃からチョコ貰えねぇ・・・」


海斗「あぁ・・・なんだそんなこと」


洋一「そんなことって・・・」


海斗「未来は行事に踊らされるようなことはしないよ。バレンタインだって分かってても、まず外国本来の文化を先に出してくるし」



↑今まで1度もされなかった為に最初から期待していない人。



希「紗那も・・・大好きなチョコを・・・・誰かに、やったりは、しないと思う・・・」


洋一「でも去年貰ったんだろ?」


希「?いや・・・?貰ってない」


洋一「え?でも去年、紗那が持ってたの見たけどなー」


希「友チョコ、とかいうやつじゃ、ないのか・・・?」


洋一「そうだったのかな?」


海斗「・・・・・・」





〜 1年前 〜


紗那「無理〜!渡せないよ〜、海斗君(泣」


海斗「はぁ?何言ってるの。早くしないと希帰っちゃうよ」


紗那「だって・・・ふぇ、かっ、鞄の中で潰れちゃって・・・・うっく、も、もう渡せる状態じゃないの・・・。うぇ〜〜〜ん」



海斗「バカなの?


どうしてそんな大事なものを鞄の中に入れてるの?どうして別の袋とか紙袋に入れて持って来てないの?え、ちょっと待って。本当にバカなの?」



紗那「っく・・・しか、しかもっ・・・・ストーブの熱で溶けちゃってて、」



海斗「アホなの?


自分の席とストーブの近さぐらい最初から分かってたよね?バカでアホって相当だよ?」



紗那「ごめ゛んなざぃぃぃ」



海斗「僕に謝ってもどうにもならないでしょ。まったく・・・。

今回のことを学習して、来年はちゃんと渡すように」






海斗「(忘れてなきゃいいんだけどね・・・)」


希「―――で、洋一は・・・貰いたいのか?瑠璃のチョコ」


洋一「貰いてぇ・・・義理でもいいから」


希「そうか・・・。気を付けろよ」


洋一「は?」






〜 1年前 〜


瑠璃「者共、食らえ食らえ〜。在庫一掃セールじゃ〜」



ラップに包んだだけの平たいチョコがクラスの男子全員に投げつけられる。

自分の机で眠っていた希の頭にソレが命中した。



希「いたっ・・・硬っ。凶器・・・・?」


瑠璃「チョコだよ(怒」


希「俺が、知ってるチョコは・・・こんな、鈍器じゃない・・・・」


瑠璃「鈍器言うな。しょうがないでしょ。余ったチョコ溶かして、上にマーブ〇チョコ乗せて固めただけなんだから。冷凍庫で」


希「幻聴・・・?冷蔵庫じゃなくて・・・・・冷凍庫って・・・聞こえた気が、」


瑠璃「聞き間違えてないよ」


希「・・・何で」


瑠璃「冷凍したの」


希「だから何で・・・」


瑠璃「すぐに固めたかったから」




「このチョコ硬っ!!」


「歯ぁ痛って!!」


「東雲!これ、本当にチョコか!?石じゃねぇの!?」




瑠璃「お前等の歯が軟弱なだけだよ」


希「俺・・・これ、いらない」


瑠璃「遠慮しなくていいよ」


希「遠慮違う」


瑠璃「貰ってって。うちの猫が食べるといけないからチョコは家に置いておけないんだって」


希「なるほど・・・。俺達はただ・・・・いらないものを、押し付けられた、だけか・・・」






希「(本当に硬かったなぁ・・・あのチョコ)」


海斗「そんなに貰いたいなら直接言えばいいのに」


洋一「それが出来ねぇから嘆いてんだろー・・・」


希「今・・・作ってるんじゃ、ないのか・・・・?チョコ。帰り、遅いの・・・多分、そういうこと」


海斗「だろうね。あ、じゃあ洋一が出来ないって言うなら僕達の方から言おうか?洋一にチョコあげてって」


洋一「止めてー!色んな意味で恥ずかしい!っていうか、それ言ってもらったらもう終わりだと思う!」


海斗「うわ、面倒臭っ」


洋一「海斗みたいなリア充には分かんねぇよー!」


海斗「うん、分かんない(笑」


洋一「うわーん!希ー!海斗が苛めるーーー!!」


海斗「だから近所迷惑だって」


希「大丈夫だ・・・洋一。海斗も、本命から・・・・1度も、チョコ貰えてない・・・」


海斗「ぐっ・・・」



痛恨の一撃!

篠原海斗は100のダメージを受けた!(笑



希「俺の方から・・・未来に頼―――」


海斗「まなくていいから!別に僕期待してないし!」


希「でも・・・貰えるなら・・・・欲しいんだろ?」


海斗「〜〜〜っ」


洋一「海斗〜・・・。一緒に頑張ろうな!」


海斗「何を!?大体、頑張ってどうこうなるものでもないでしょ!」


希「やっぱり・・・俺の方から、」


海斗・洋一「「止めて/くれ!!」」








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