秘密を守れますか?U

□試される覚悟
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―――7月1日、PM.3:00


今回は俺・・・希みたいだ。

中忍試験を受けることを決めた俺達は、酒酒屋の前でナルトを待ってる。


ちなみに、サスケとサクラは俺達より先に来てた。

原作通り・・・サクラは浮かない顔をしてる。


けど、気にしてられない。

今まで一緒に任務をしてきた奴でも班は違うし、原作上大丈夫だって分かってるから。


それに俺が今気になってるのは・・・



希「、」


紗那「・・・・・・」



こいつだから。


家を出る前、自信をつけたいから、中忍試験を受けるって言ってたけど・・・。

今ぶつかってる問題が解決出来たって感じじゃないんだ。


吹っ切れた、って顔じゃない。



希「(試験中・・・何もなければいいんだけどな)」



そんなことを俺が考えてたら、ナルトがやっと来た。



ナルト「サクラちゃん、オ〜〜〜ス!!」


サクラ「う・・・うん!オハヨ・・・・」


サスケ「・・・・・・」


洋一「ナルト、ちゃんと志願書書いてきたか?」


ナルト「バッチリだってばよ!」



って俺達に見せてきた志願書には、バッチリ名前が抜けてた。



紗那「名前!名前忘れてるよ、ナルト君。ほら、ここ」


ナルト「えー!ここに名前書くの?」


サクラ「アンタ、字読めないの?」


サスケ「、」
サスケ「(・・・・・サクラの奴・・・何か変だな・・・・)」



ナルトにちゃんと志願書を書かせてから俺達はアカデミーに行く。

試験を受ける・・・いや、受けようとしてる奴等だろうな。


そいつ等がいっぱいいる。

俺の嫌いな人混み・・・。その向こうで、誰かを殴るような音と一緒に声が聞こえてきた。



「ふ〜〜〜ん。そんなんで中忍試験受けようっての?止めた方がいいんじゃない、ボク達。ケツの青いガキなんだからよォ・・・」


「そうそう!」



あぁ・・・あいつ等か。

自分達の下忍時代に化けてる確か・・・コテツとイズモ。


あの2人が301(仮)の教室の前に立って、通ろうとしてるあの班の3人を物理的に止めてた。



テンテン「お願いですから・・・そこを通して下さい」



ほら。今も、あいつが殴られた。

それを見てたらしい木の葉の下忍から「ひでぇ・・・」って声が漏れる。



コテツ「何だって?いいか!?これは俺達の優しさだぜ・・・。中忍試験は難関だ。・・・かくいう、俺達も3期連続で合格を逃してる。

この試験を受験したばっかりに忍を止めていく者・・・。再起不能になった者・・・・。俺達は何度も目にしてきた」



3期連続で・・・っていうのは、本当のことなのかな・・・・?


ボーッとそんなことを考えてたら、隣で洋一が目を輝かせてた。

うん、多分・・・いや絶対、あの太眉、おかっぱの緑の全身タイツを見てだと思う。



コテツ「それに中忍っていったら部隊の隊長レベルよ。任務の失敗、部下の死亡・・・それは全て隊長の責任なんだ。それをこんなガキが・・・・」


テンテン「、」


コテツ「どっちみち、受からないものをフルイにかけて何が悪い!!」


サスケ「正論だな。・・・だが、俺は通してもらおう」


希「(俺はじゃなくて・・・俺達は、の間違いじゃないか・・・・?)」


サスケ「そして、この幻術で出来た結界をとっとと解いてもらおうか。俺は、3階に用があるんでな」



下忍「何言ってんだ、アイツ・・・」


下忍2「さあ?」



リー「・・・!」



コテツ「ほう・・・」


イズモ「気付いたのか・・・貴様!?」


サスケ「、サクラ、どうだ!?お前なら1番に気付いてるはずだ・・・」


サクラ「え・・・?」


サスケ「お前の分析力と幻術のノウハウは・・・俺達の班で1番伸びてるからな」


サクラ「!」
サクラ「(サスケ君・・・。―――ありがと・・・・)」


サクラ「フフ。・・・勿論、とっくに気付いてるわよ。だって、ここは2階じゃない」


ナルト・紗那「「うん!」」
洋一「ああ」



途端、幻術が解けて301だった教室が201に変わった。



コテツ「ふ〜ん・・・なかなかやるねェ。でも・・・・見破っただけじゃあ・・・ねぇっ!!」



そう言ってこいつはサスケに蹴りかかってくる。

応戦するようにサスケも蹴りを入れようとする。だけど、その2人の蹴りの間に全身タイツのアイツが滑り込んで、サスケ達の足を掴んだんだ。


速過ぎだろ・・・。



紗那「!!」


洋一「(おぉー!カッケェ!)」


サクラ「(速いっ!!双方の攻撃の軌道を完全に見切って、蹴りと蹴りの合間に体を滑り込ませた!?こんなことって・・・!!

この人・・・。さっきまで殴られていた人とはまるで別人だわ!!)」


サスケ「(俺の蹴りを腕で・・・!!何だ・・・・!!コイツの腕のチャクラは!?)」


リー「フー・・・」


ネジ「おい。お前、約束が違うじゃないか。下手に注目されて、警戒されたくないと言ったのはお前だぞ」


リー「・・・だって、」



あいつはチラッとサクラを見て頬を赤くする。

テンテンとネジはそれに呆れ顔をした。



テンテン「これだわ・・・」


サスケ「!?」
サスケ「(・・・こいつ等、打たれた跡が消えてやがる・・・・)」


リー「あの、」


サクラ「!」


リー「僕の名前はロック・リー。サクラさんというんですね・・・








僕とお付き合いしましょう!!死ぬまであなたを守りますから!!






紗那「(Σ直球!?サ、サクラちゃんの返事は・・・?)」


サクラ「絶対・・・イヤ・・・・。あんた、濃ゆい・・・」



フラれて深く肩を落とすリー。

ナルトはそれを見て笑ってて、洋一は「ドンマイ」って慰めてる。


で、あっちの2人は・・・



ネジ「おい、そこのお前・・・」


サスケ「?」


ネジ「名乗れ」


ナルト「(くっそーーー!!またかよーーー!!サスケばっかし!!)」


サスケ「人に名を聞く時は自分から名乗るもんだぜ・・・」


ネジ「お前ルーキーだな・・・。歳いくつだ?」


サスケ「答える義務はないな・・・」



天才VS天才は相容れない仲らしい・・・。

すぐにお互い背中を向けて歩き出してた。



サスケ「(やれやれ・・・。バケモン揃いだぜ・・・・中忍試験(ここ)はよ・・・)」


テンテン「(フフッ・・・かーわいい!)」


ナルト「あーあ、ノーマークかぁ・・・」


洋一「そんな落ち込むなって、ナルト。これから!これからだろ?」


紗那「そうだよ〜。まだ試験も始まってないんだし」



なんて言い合ってるあいつ等の傍で、俺はいつの間にかいなくなって、向こうの教室から俺達の様子を覗き見てるコテツとイズモに軽く一礼。

最初のお仕事お疲れさまです。






イズモ「クククッ・・・。あれがカカシとガイの秘蔵っ子ってガキ達か・・・・。まぁ、とりあえず志願書提出は通過(パス)ってとこだな・・・」


コテツ「ああ」


解の印を結び、彼等は変化の術を解く。本来の大人の姿に戻る。


コテツ「今年の受験生は楽しめそうだな・・・」


イズモ「俺達試験官としてもね・・・」








サクラ「さあ!皆、行くわよ!!」



ナルトとサスケの手を引いて進むサクラは上機嫌。

サスケのさっきの言葉で元気になったんだろうな・・・。


俺達3人もその後に続く。



本当の3階、その階にある本当の301教室に向かって歩いてたら、原作通りアイツが呼び止めてきた。



リー「目つきの悪い君、ちょっと待ってくれ!」



サスケ「!」


紗那「あ、さっきの・・・」


洋一「リーだな」


ナルト「!!」


希「、」


サクラ「!!げっ!!」


サスケ「何だ?」


リー「今、ここで―――僕と勝負しませんか」







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