番外編

□秘密のお題3
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◎瑠璃と他男主&リボキャラの絡み

1.瑠璃×海斗




――2−Aの教室で・・・


瑠璃「ハァ・・・」



自分の席に座って、うちは机に突っ伏す。


今は放課後・・・になるのかな?いや、掃除の時間って言った方がいいかも。

うちの班(ツナと京子、その他モブキャラ)はここ、教室の掃除を終わらせたんだ。だからもう解散になってるんだけど・・・


他の班は絶賛掃除中の今、うちはとても悩んでいます!


理由・・・っていうか原因は、この机の中にある。



瑠璃「(どうしたらいいんだろ・・・)」



机の中に手を入れれば、指にソレがすぐ当たる。



ソレ・・・俗に言う〈ラブレター〉に。



東雲瑠璃、14歳で人生初のラブレターというものを貰いました。



瑠璃「(うちの手におえないよ・・・)」



朝来て、机の中に入ってたソレを1人で隠れて(いや、隠れる必要はなかったのかもしれないけど)、

読んだ結果、内容をまとめるとこんな感じだった。


〈好きです。だけど想いをちゃんと伝えたいから放課後、裏庭に来てください〉


乙女か!!って読んだ時ツッコミそうになったよ。

男子もラブレターとか書くんだねっていう軽い現実逃避をして、今の今まで考えないようにしてきた問題が今、うちを苦しめてるの!



瑠璃「(こーいうのって普通はどうするものなんだろ・・・)」



人生初だからよく分かんないよ。


っていうかいたんだね、こんなうちに好意を持つ人が。

・・・あ、言っててなんか悲しくなってきちゃった(泣


机に突っ伏した状態で、うちはまたため息を吐く。



いや、分かってるよ?

勇気振り絞って気持ちを伝えようとしてくれてるんだから、行かないなんて悪くて酷くて失礼だって。


分かってるんだけど・・・



瑠璃「(行くのにも勇気がいるんだよー!)」



もう1度言います。人生初だからね、こんなこと。


もしかしたらこのラブレターはウソなんじゃないかって、誰かがうちを陥れる為に作った偽のラブレターなんじゃないかって思えるの。

遊ばれてる、もしくはからかわれてるんじゃないかって考えばっかり思い浮かんで怖いんだよ、チクショー!!


もし、本当に好意を持ってくれてる人からだったら、それはそれでなんか緊張するの。

この2−Cの何某君となんて今まで会ったことも話したことも(うちの記憶では)ないから、どんな人なのか分からなくて会うのが怖いんだよ、チクショー!!



瑠璃「(誰か途中までついて来てくれないかなぁ・・・)」



・・・それも、ダメか。

お願い、ついて来てー!なんて・・・ラブレターをくれた人にも悪いし、ついて来てもらう人にも悪過ぎる。


あぁ・・・こうしてる間にも刻一刻と放課後に近付いていく・・・・。



瑠璃「(あぁ〜、もうっ!)」



腹括るしかないよ、これは。

色々怖いけど行くしかないよ、これは・・・。


立ち上がって、うちは裏庭に向かって歩き出す。











――――――
――――――――――
――――――――――――――












瑠璃「誰も・・・いない?」



裏庭に来たうちの開口一番がそれ。


辺りを見回してみるけど、人っ子一人いない。



やっぱり・・・からかわれた?

いや、でもまだ掃除の時間終わってないし・・・うちが早く来過ぎただけ?

どっちだろ?


戻る?待つ?



瑠璃「(どうしよう・・・)」



そんなことを考えてたら後ろに誰かの気配が。同時に後ろから足音が聞こえてきた。

足音は1人・・・。気配も多分、1人。


とりあえず振り返ってみる。

後ろにいたのは背の高い茶髪の男子・・・うん、やっぱり見覚えない。そしてラブレターを書くキャラでもなさそう。



瑠璃「ぇっと・・・あなたが?」



あなたがラブレターをくれた何某君?っていうニュアンスを込めて聞けば、その人は微かに笑みを浮かべて小さく頷いた。


だけどまだ安心は出来ない。

遊びか本気かまだそれだけじゃ判断出来ない。


考え過ぎ、疑い過ぎかもしれないけど・・・そーいうタチの悪い人達が元の世界、うちが通ってた学校にいたから。

勿論、その人達は風紀委員(主に未来を筆頭とした風紀委員の女子)に制裁を受けてたけど・・・(苦笑

あぁ・・・今となっては懐かしいね。



男子「来てくれてありがとう、東雲さん」


瑠璃「あ・・・う、うん」



その男子の言葉で現実に引き戻される。

危ない、危ない・・・。また現実逃避しちゃうとこだったよ(苦笑



男子「手紙に書いた通り・・・俺、東雲さんのことが好きだ」



ちょっ、直球・・・!

面と向かってそう言われると、やっぱり恥ずかしいっていうか・・・照れちゃうね。



男子「だから・・・だから、付き合ってください!」


瑠璃「あ、えっと・・・す、好きって、言ってくれるのは嬉しいけど・・・・その、ごめんなさい」



頭を下げてうちは断る。

真正面からどストレートに告白されたことないから、若干戸惑いながら、ね・・・。


そしたら目の前の男子は軽く目を見開くの。



・・・あ、傷付けちゃった。ちょっと胸が痛い。

こうやって、人が傷付くところを見るのはうちにとって、凄く辛いこと。

こうやって、人の心を傷付けちゃうのはうちにとって、凄く苦しいこと。



居心地が悪くて、早く立ち去ろうってうちが考えてたら、目の前にいる男子が口を開く。



男子「そ、れは・・・他に、好きな人がいるから・・・・?」


瑠璃「そういうわけじゃ・・・ないんだけど、」



この世界の住人じゃないうちは、この世界の人とそういう関係になることは出来ない。

それ以前に・・・この人は、うちのタイプじゃないし。


っていうことは、口に出して言えないんだけどね・・・。



男子「俺じゃ・・・ダメ、ってこと?」



そう聞いてくるその人に、うちは小さく頷く。

本当に悪いけど・・・。あなたを好きになることは、あなたと付き合うことはないから。



瑠璃「ごめん、なさい・・・」



うちは、また・・・人の心を傷付けることに怯えながら謝罪の言葉を口にする。






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