番外編
□シンデレラパロ
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初めに・・・
この話では、主人公6人しか出てきません。
それが嫌だ、という方は引き返すことをオススメします。
それでは、主人公達による童話〈シンデレラ〉をお楽しみください。
紗那『むか〜し、むか〜し、あるところに(海斗『ちょっと待ってください!』
何?どうかした〜?』
海斗『〈どうかした?〉じゃありません。これは童話なんですよ?どうして日本昔話のようになっているんですか』
紗那『あれ?シンデレラの出だしってこんなんじゃなかったっけ?』
海斗『少しはあっていますが、言い方が違います』
紗那『そうかなぁ?』
海斗『お願いですからしっかりしてください、谷垣さん。僕達は一応、
語り部なんですから』
紗那『管理人さんがあみだで適当に決めた語り部だよね』
海斗『それは言わない約束です。
それでは、気を取り直して話を進めましょう』
紗那『うん!
篠原君、お願いね!』
海斗『ハァ・・・やっぱりこうなるんですね。・・・・ゴホンッ。
―――昔々、とても美しくて優しい娘がいました』
瑠璃(シンデレラ)「小鳥さん、おはよう」
紗那『瑠璃がシンデレラってなんかおかしいよね〜』
海斗『そうですね。美しいかどうかは分かりませんが、優しいからはかけ離れていると思います』
瑠璃「そこの語り部共黙れ!(怒」
紗那『ほら!シンデレラはこんな言葉遣いしないよ〜』
海斗『しっかり役になりきってください、東雲さん』
瑠璃「え、何でうちが怒られるの?2人だって語り部らしいこと全然出来てないのに、どうしてうちが怒られるの?」
紗那『―――毎日ツッコミで忙しく騒がしい娘がいました』
瑠璃「おい!勝手に設定変えるな!」
海斗『―――ですが、悲しいことに娘のお母さんは早くに亡くなってしまいました。
そこでお父さんが2度目の結婚をしたので、娘には新しいお母さんと2人のお姉さんが出来ました』
紗那『継母って童話ではよくあるパターンだよね〜』
海斗『だから、話の腰を折るような発言は控えてください。これじゃあいつまで経っても話が進みませんよ』
紗那『ごめんなさい』
海斗『―――ところがこの人達は、揃いも揃って大変な意地悪だったのです。
新しいお母さんは、自分の2人の娘よりも綺麗な娘が気に入りません』
継母人形(未来裏声A)「まぁ、あんたは何て憎らしい娘でしょう」
瑠璃「はい、ストップゥゥゥ!!!」
未来「?どした?」
瑠璃「何で人形!?つっこまれること分かってて、どうしてそんなことするの!?」
未来「どうしてって・・・仕方なかろーが。わしは
継母 兼 2人の娘役なんだから。
1人3役のわしの身にもなれ。
・・・あ、因みにお前から見て右が継母で、左が次女な」
瑠璃「そんなのどうでもいいから!!」
次女人形(未来裏声B)「まぁ!なんて口の悪い娘でしょう!まるで猪だわ!」
瑠璃「Σいのっ・・・!」
未来(長女)「2人共下がって。
猪が突進してくるわ」
瑠璃「かっ・・・
語り部ーーー!!!」
紗那『はいは〜い、語り部で〜す』
瑠璃「こいつ何とかしてよ!」
紗那『え、どうして?しっかり意地悪な3人になりきってるのに』
瑠璃「ただ人形遊びしてるだけだよね!?」
未来「俺、小せぇ時、1人遊びが趣味だったから(笑」
そう言いながら、未来は人形遊びを続ける。
瑠璃「(ΣΣ笑顔で凄いことカミングアウトしてる!!)」
紗那『未来って時々、小さい子みたいに無邪気な時があるよね〜』
海斗『・・・東雲さん、文句ばかり言わないでください。先に進みません』
瑠璃「贔屓だよね!?それ絶対贔屓だよね!?絶対こいつのギャップにやられたよね!?」
継母人形(未来裏声A)「シンデレラ!食事の用意が出来ていないわよ!」
未来「シンデレラ!洗濯物とりこめてないじゃない!」
次女人形(未来裏声B)「シンデレラ!お風呂の掃除やっといて」
紗那『お母さんと2人のお姉さんは、辛い仕事をみんな娘に押しつけました。
可哀相なシンデレラでしたが、それでもシンデレラの美しさは、お姉さん達の何倍も何倍も上でした』
瑠璃「進める感じ!?これ進める感じなの!?」
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