Ver.黒曜・リング編

□Death knell
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瑠璃「うわ〜・・・なんか緊張してきた」



午後10時50分・・・

嵐戦の翌日である今日、瑠璃達は4日前に復讐者(ヴィンディチェ)に指定された場所、並盛中学校に来ていた。


そこにはヴェスパファミリーの代わりに戦うリンや瑠璃達、その相手となるディスペラーレの7人の他に、たくさんのメンバーが集まっている。



ヴァリアー側には珍しくXANXUSが、ツナ達側にはディックは勿論、ディーノとロマーリオ、そして雲雀までもやって来ていた。

だがそんな中、まだ来ていない連中もいる。



ツナ「お兄さんと獄寺君、どうしたんだろ・・・」


山本「まだ来てねーな」


紗那「未来も来ないね・・・」


海斗「あの人なら心配しなくても必ず来るでしょう」


すると・・・


了平「遅れてスマンな!こいつを連れて来たんでな」



そう言う彼の隣には、包帯を何重にも巻いた人物が立っていた。



ツナ「Σファラオーーーッ!!!」
瑠璃「Σミイラだーーー!!!」
紗那「Σキャアアアーーー!!!」


リン・洋一「「アハハハハッ!!」」



「ち・・・違うっス!俺っス!!」



瑠璃「あれ・・・?あの声、」


獄寺「ロマーリオのおっさんが「これが男の治療だ」とかぬかして、大ざっぱに包帯を巻きつけやがったんスよ!」


ツナ「ご・・・獄寺君!?ケガ大丈夫なの?」


了平「安静が必要なのだが、どーしても行くというので手を貸したんだ」


獄寺「借りてねーよ!勝手について来たんだろ!!」


ディック「そんな格好で夜道を歩いて・・・よく警察に捕まらなかったね(苦笑」


獄寺「この勝負は見逃せねぇからな」


瑠璃「何?獄寺・・・もしかして、うち等のこと心配してくれてるの?(笑」


獄寺「なっ・・・!だ、誰がテメェのことなんか////!」


希「素直じゃ・・・ない、な」


洋一「嵐の守護者候補はどっちも生命力豊かなんだな〜」


ツナ「え、どっちも・・・?」


ベル「うししし。朝起きたらリングゲットしてんの。王子スゲー」


獄寺「くそっ。あんにゃろう!」






少女「にゃ〜んか呑気過ぎにゃい?あの連中・・・」


リーチェ「それはこちらも言えませんよ、トゥーナ」


トゥーナ「にゃはは、それもそうだね」


ガイオ「時差ボケがヤベー・・・」


眠そうにしていた。


イーラ「・・・作戦は考えなくていいの?」


瑪瑙「戦い合えと言われたが、どんな戦いになるかは分からない。そんな状況で作戦を立てたところで無意味だ」


翡翠「まぁ、固くならずに気楽にいこうよ」


ゼロ「了解しました。では、「ガンガンいこうぜ」から「みんながんばれ」に作戦を変更します」


翡翠「いや、そーいう意味じゃなくて・・・(苦笑」


ゼロ「?」



戦いの内容を詳しく説明されていないがために、そこにいる者達は不安や緊張を抱いていたり、逆にリラックスして和やかなムードになっていた。


だが、それも彼等が来るまでの話・・・







「―――揃っているな」








一同「!」



黒い炎が突然現れたかと思うと、皆の前に3人の復讐者(ヴィンディチェ)が現れた。



リボーン「来やがったな」


ツナ「復讐者(ヴィンディチェ)・・・」



トゥーナ「待ってました〜♪」



復讐者「戦いのルールを説明する」



瑠璃「ちょっ、ちょっと待って!」


紗那「まだ未来が来てないよ」



復讐者「その者なら既にこの場にいる」



瑠璃・未来「「えっ・・・?」」


ディーノ「何・・・?」


ディック「この場って・・・」


スクアーロ「どぉいうことだぁ!」









「そりゃそーいうことだろ」








一同「!?」



ブゥン、と何かが空を切る音が聞こえてくる。


その音と声がした方へ皆が一斉に視線を向ければ・・・



未来「皆が気付かなかっただけで俺はさっきからここにいたぞ」



フェンスにもたれ、左手に持っている黒い宝石のペンダントをブンブン振り回す彼女がいた。


相変わらず、肌の露出をさけた服に黒いブーツ、黒い革手袋を両手にしている。



彼女は寝不足なのか、目の下に薄らとクマをつくり、大きな欠伸を1つしながら皆の傍に歩いて来た。



ディック「!」
ディック「(あのペンダントは・・・!)」


瑠璃・紗那「「未来・・・!」」
海斗「未来さん・・・」


未来「ぃよっ、お前等。なんか久しぶりって感じしねーな」



1ヶ月ぶりに会う彼女は、いつもの調子でそう言って笑う。

いつも通り過ぎるそんな彼女に、他の皆は戸惑わざるをえない。



未来「何だよ、何だよ、シケた面しやがって。ここはフツー怒るかツッコミ入れるか、感極まって涙するかのどれかだろーが。

いや、まぁ俺も怒られたくはねーけどさ」


瑠璃「おっ・・・








お前に真面目にするって考えはないわけ!?」




未来「ツッコミ遅ぇぞー。ツッコミは速さで勝負だろーが。俺がいねー間にツッコミの腕落ちたか?」


瑠璃「そんな腕いらないし!そもそもうちツッコミじゃないし!」


未来「諦めろ。お前がそう言ってるだけで読者の皆はお前がツッコミだと思ってんだよ」


瑠璃「出てきて早々世界観無視!?」


未来「フッ、トーゼンじゃ。今までさんざん出番がなかったからな。出られる時にいっぱいボケるって決めたんだ」


ツナ「風花さん、いい加減話をこっちに戻してー!!」


未来「おぉ、ツッコミ2号もやっと通常運転に戻ったか」


ツナ「Σツッコミ2号って何!?」


獄寺「テメー、舐めた口きいてんじゃねぇぞ」


未来「黙れ、忠犬、犬小屋に帰れ。いや、ファラオはピラミッドに帰れ」


獄寺「んだと!(怒」


未来「怒っちゃったー?それはごめんよぉ。まぁ、悪いなんて微塵も思ってねぇけど(笑」



青筋をたてて、今にもダイナマイトを出しそうな獄寺。

未来は悪びれた様子もなく、アーッハッハッハとどこかの悪役よろしく腰に両手を当てて高笑いをする。



だが、そんな彼女の後ろにスクアーロが立ち・・・





  ボゴッ!!




容赦のない拳骨を喰らわせた。



未来「Σぬごっ!い、今、とても頭からしちゃいけねー音がした!」


スクアーロ「ふざけてねぇでさっさと話を進めやがれぇ!!」


未来「俺は至って大真面目だ!!!」


スクアーロ「卸されてぇのか、このガキィ!!」


未来「弟子に対して何て口の利き方をするんだ!ゆとり教育世代の俺は褒められて伸びるタイプなんだぞ!」


ツナ達「(えっ、弟子!?)」


洋一「あー、2人の言い合い久しぶりだなー」


マーモン「止めにいったのか混ざりにいったのか分からないよ・・・(呆」


ベル「やっぱスクアーロバカだなー」



未来「お前は大石と延々ダブルスやってろ!」


瑠璃・洋一「「Σ中の人ネタ!?」」


未来「俺等の祖国様は・・・本田はもっと優しいぞ、コノヤロー!」


瑠璃「え、そーなの?祖国様なの?」


未来「そーだ。塩ジャケ大好き祖国様だ。日本の起源は俺なんだぜっ!に毎度困らせられてる祖国様だ」


瑠璃「止めろぉ!そのネタだけはダメだから!」



紗那「とりあえず・・・元気そうでよかったね〜」


希・リン・海斗「「「(どうだろうな/でしょうね・・・)」」」






トゥーナ「あんにゃのにずっと逃げ続けられてたにゃんて信じらんにゃ〜い・・・」


ガイオ「フッ、だから面白いんだろ」


翡翠「全然面白くないよ〜」






未来「チェッ・・・何だよ、何だよ。少しでも場の雰囲気を和めてやろー思うただけじゃのに」


瑠璃「いや、お前の場合ぶっ壊してるから。シリアスも世界観も完璧にぶっ壊してるから」


未来「いーじゃん、いーじゃん。だって今までさんざんシリアスやってきたんだろ?

だったらここでボケを多少やっても許されると思う。ってか許せ」


瑠璃「どこの暴君だ、お前は!」


未来「俺はなー、自由人キャラから神出鬼没キャラに進化した素晴らしい存在なのよ。

だから何やっても基本的に許されるし、咎められねーの」


瑠璃・ツナ「「そんなわけないから!」」



そんな会話が10分以上続いたとか、そうでないとか(笑






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