Ver.黒曜・リング編
□Overture
2ページ/10ページ
.
――9月10日、AM.11:43
こんにちはー。今回はうち、瑠璃だよ。
瑠璃なんだけど・・・
瑠璃「何で皆同じ病室なわけ?」
ツナが昨日骸を倒したことで、うち等は並盛に帰って来たんだけど・・・ケガをしたことで入院してるの。
昨日の夜、目を覚ましたらビアンキさんとフゥ太以外のうち等9人は大部屋のベッドの上にいた。
うち、女なのに・・・(泣
最初の質問をすれば、向かいの扉側のベッドで本を読んでる篠原が答えるの。
海斗「それは昨日からもう5回も言っています。
並中生が襲われたことで、病室がここしかなかったから後から来た僕達がここへ詰め込まれたんです」
瑠璃「それは分かってるけど、男子と一緒にうちまで詰め込むってどーなの!?
病院の人達は何も考えてないの!?」
獄寺「それだけ大声で喋れれば、入院する必要ねーじゃねぇか(呆」
海斗「心配しなくても大丈夫ですよ、東雲さん。
僕はあなたを女性だと思ったことは、今まで1度もありませんので(ニッコリ」
瑠璃「何だと、こら!(怒」
山本「まーまー、落ち着けって」
洋一「いいじゃんか。なんかこーいうの修学旅行みてーで楽しいし!」
瑠璃「何その無駄なポジティブ!?」
ツナ「洋一らしいね・・・(苦笑」
希「Zzz」
リン「アハハ、修学旅行と言えばやっぱり好きな子を言い合うっていうのが定番だよね」
瑠璃・獄寺「「のっかってくんな、そこ!」」
雲雀「ねぇ、君達・・・あまり騒ぐようだと咬み殺すよ?」
チャキ
トンファーを構える雲雀さん。
うん、そうなの。この人も一緒に大部屋に詰め込まれてるの。
「咬み殺す」とか言われたけど、実際怖がってるのはツナだけ。だってそれは・・・
山本「無理すんなって、雲雀」
洋一「この中で1番重傷なの、お前と海斗と希だろ?」
リン「そうだよ。無理に体を動かすと、それだけでここでの生活が長くなるぞ」
そう、診断結果で分かったんだけど・・・
雲雀さんはやっぱり体の骨が何本も折れたり、ヒビが入ったり、左肩の傷が深かったりでとにかく重症だったの。
篠原は篠原で洋一の攻撃とか、ランチアさんの鋼球とかを受けて雲雀さんと同じ位体の骨が折れたり、ヒビが入ったりしてる。
如月は骨を折ったりはしてないけど、刀で刺されたお腹の傷が深かったり、ダイナマイトを直撃したから体中火傷とかしててズタズタなの。
今はいつもみたいに爆睡してるから、全然酷いケガをしてるなんて思わないんだけどね・・・(苦笑
リン「まぁ、海斗と雲雀が長く入院しててくれるの俺にとって喜ばしいことだけどね」
海斗・雲雀「「、(ムッ」」
ツナ「え?それ、どーいう意味?」
リン「2人が入院しててくれれば、未来と一緒にいられるからね!」
雲雀「それは叶わないよ。君はここで咬み殺す」
リン・洋一「「(あれ?それ骸に言ったセリフじゃなかったっけ?)」」
海斗「不本意ながら、今回だけは雲雀さんに加勢しますよ」
トンファーとメイスを構える2人はベッドから下りて、リンに近付いて行く。
ヤバいヤバい!こんなとこでケンカ・・・ううん、死闘を繰り広げられたらとばっちり受けちゃうよ!!
ツナ「ちょっ、篠原君も雲雀さんも落ち着いてください!!(汗」
獄寺「こいつ等、本当に重症なのか・・・?」
山本「おいおい、ここ病院だぞ?」
海斗「だからどれだけケガをさせても問題ないんですよ」
洋一「Σ海斗の目がメチャクチャ据わってるーーー!!」
瑠璃「止めろー!!暴れるなら外でやりなさい!!」
ツナ「Σお母さん!?っていうか、外とかそーいう問題じゃないから!」
希「〜〜〜っ。うるさい・・・(微黒」
瑠璃「お父さんからも何か言ってあげて!」
ツナ「Σ俺、お父さん!?」
リン「ツナパパ〜、俺の代わりに2人にやられて(笑」
獄寺「テメェ、ふざけんじゃねぇ!!」
枕をリンの顔面に放る。
バフッ
リン「う゛っ・・・」
獄寺「10代目は骸を倒した1番の功労者だぞ!」
ツナ「そ、そんなこと・・・」
瑠璃「それに比べて獄寺は何してたんだろうねー。メガネヤローは任せろとか言っといて、雲雀さんに助けてもらっちゃって」
獄寺「ぐっ・・・!」
リン「じゃあ何もしてない獄寺が俺の代わりにボコられて☆」
枕を獄寺に投げ返す。
バフッ!
獄寺「のヤロー・・・!つーか、何でそーなりやがる!!」
洋一「いいな!いいな!枕投げも修学旅行の定番だよな!!
―――ってことで、始めるぞーーー!!!」
バフッ!
リン「フフッ、この俺に勝てるかな?」
バフッ!
獄寺「やりやがったな、テメー!!」
バフッ!
海斗「わっ!リンさんを殺る邪魔しないでください!」
バフッ!
洋一の一声で、いつの間にか枕投げが始まっちゃった・・・(苦笑
皆、何だかんだ言って元気なんだよね〜。
まぁ、楽しいからいいか!
うちも便乗して洋一や獄寺に向かって投げるの(笑
バフッ!
雲雀「・・・誰、今僕に当てたの?」
瑠璃・リン「「ツナー!!」」
海斗「沢田さんです」
雲雀「咬み殺す・・・(微黒」
ツナ「Σえぇ!?」
ツナ「(俺、1度も枕に触ってないんですけどー!!?)」
山本「ハハッ、楽しそうだなー。よし、俺もやるか!」
ツナ・瑠璃「「山本はダメーーー!!!」」
山本が参加したら、絶対病院の壁が崩壊しちゃうよ!
もしくは当たった人がもっと重傷になるよ!!
だからうちとツナで山本を全力で止めるんだけど、その間に枕投げがどんどん激化していっちゃう。
瑠璃「お願いだから・・・枕以外は使わないでね(苦笑」
洋一「負けねーぜ!!」
獄寺「喰らいやがれ!!」
リン「甘いな!」
バフッ!
バフッ!!
バフッ!!!
希「・・・・・・」
むくっ
希「・・・・・・」
ブッチン!
瑠璃・洋一・リン「「「(あれ?今の切れる音何だろ・・・?)」」」
何かが切れる音がしたと思ったら、ゴゴゴゴッ―――って地響きがするの。
ここって、3階のはずだよね・・・?
海斗「!あ、希・・・(汗」
瑠璃・洋一「「え゛・・・」」
うち等が恐る恐るって感じで如月のベッドの方を見てみたら・・・
希「うるさい、って・・・言ったよな?(激黒」
その後、この病室でうち等の絶叫がこだましたのは言うまでもない。
.