秘密を守れますか?

□黒き招待状
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未来「あぁ〜、ちかれた〜」



ってことで今回は俺ですよ、未来ですよ。


雲雀にさんざんこき使われて、やっと家に帰って来た俺はリビングに入って早々ソファーにダイヴ。



未来「お父さんもぅしんどいわ〜」


瑠璃「どこのオヤジだ、お前は(呆」


未来「日々並中だけでなく、町を守ってるわしを労わろうとは思わんのか」


瑠璃「全く、全っ然思わない(笑」


未来「薄情者〜!」


紗那「そーいえば、未来に手紙が届いてたよ〜」


未来「ほへ?手紙とな?」


希「これだ・・・」



俺は起き上がって、如月が持ってきた手紙を受け取る。


その手紙を見て、瑠璃や洋一、海ちゃんと一緒に俺はちょっち固まった。いや、思考が一瞬停止した。

だって、その手紙は・・・



未来「アハハ、スッゲー見覚えあるなこれ」


瑠璃「な、何でここまでそれが届くの?」


洋一「あー、そーいやそんな時期だっけ?確か、夏と冬にあるって言ってたよな」


海斗「だけどおかしいよ。どうして未来さんだけにそれが・・・」



俺の手にあるのは、真っ黒い封筒・・・


読者の皆様もお気付きになられましたか?

そうです。例のアレです。



紗那・希「「?」」


紗那「何なの、その手紙?」


希「洋一達も・・・知ってる、のか?」


洋一「まーな。あれはさすがに忘れられねーや」


未来「これはアレだぞ。




天下一武闘会への招待状だ」




瑠璃「どこまで引っ張るのそれ!?」


希「何・・・?じゃあ、クリリンや・・・・ヤムチャも、来るのか?(驚愕」


瑠璃「来るわけないから!そんな人達が来たら、ここはドラゴンボールの世界ってことになるから!」



未来「俺、今ならかめはめ波出せる気がする」



瑠璃「出せるかぁ!!」


洋一「そーだぜ、風花!かめはめ波を会得するには50年の修業が必要だろ!」


瑠璃「そーいう問題でもないから!!」


海斗「どうでもいいですが、手紙には何と書かれているんですか?」



かめはめ波の練習をしてたら、そう言った海ちゃんに軽く頭を殴られた。


まぁ、確かにマフィアガッコを止めた奴にこの封筒が届くのはおかしーよな。



俺は渋々封筒を開けて、中に入ってる真っ黒い手紙を取り出す。



未来「えーっと、何々・・・?」



例の如く、真っ黒い手紙には真っ赤な字で書かれているのです。

そこに書かれてる内容はこんなのだった。



チャンピオン様へ


 恒例行事〈最強王者決定戦〉の時期になりました。

 在学生でないにしろ、チャンピオンがいなければこの決定戦は始まりません。


 特に決定戦出場者の1人、コルパ・ポルターレ様が強くあなたを待っておられます。


 前決定戦のガイオ様のようなことがありませんようお願いいたします。


 7月17日 午後1時までにお越しください。





未来「17って・・・明後日じゃねーか」
未来「(つか、コルパのヤロー無茶言いやがって)」


瑠璃「厄介な人に気に入られちゃったね、未来」


未来「全くだ。あいつ強ぇからやりたくねーんだよなぁ〜」


海斗「余裕で勝っていたくせによく言いますね」


洋一「でも、あいつが勝ち上がるとは限らねぇだろ?他にも強い奴が出てくるかもだし」



紗那「決定戦とかチャンピオンってどーいうこと?」


未来「かくかくしかじかだ」


紗那「そんなのじゃ分からないよ〜!」


瑠璃「それより、どうするの?まさか本当に行くわけじゃ・・・」



未来「行くに決まってんだろ。勝負を蹴っちゃ男がすたる!!



瑠璃「うん、だから未来は女だからね?後、〈心はいつでも〉とかいうのはいらないからね?」


未来「くっ・・・ことごとく俺の決め台詞をとるのか、貴様は」




洋一「明後日の夕方ぐらいに行けば間に合うよな?」


未来「は?いや、呼ばれてんのは俺だけだからお前が来る必要ねーだろ?」


洋一「でも俺がいなきゃ行けねーだろ?」


未来「いやいや、俺、飛行機で行く気満々なんだけど?ビーフオアフィッシュ選んで食う気満々なんだけど?」


海斗「あなたを1人で行かせるわけないでしょう」


未来「え、海ちゃんまで来る気?」


瑠璃「勿論、うちも行くよー」


未来「いやいやいや、ただ1回戦って帰って来るだけなのに何でそこまで来ようとする?」


瑠璃「逆に未来は何でそこまでうち等が行くことを拒む?」


海斗「また僕達に隠し事ですか?」


未来「俺が1人になる=隠し事、って考えがいつから定着したんだろーな。

僕に自由という名のプライベートタイムはないのか」



紗那「何?何処か行くの?もしかしてまたイタリアとか?」


未来「ああ、ちょっち行って帰って来る」


紗那「私も行く!!」


未来「はぃ?」


紗那「私も観光したい!」



瑠璃「あー、じゃあもう皆で行っちゃう?観光も兼ねて今から行く?」


紗那・洋一「「行くーーー!!」」


希「俺は・・・どっちでも、いい」



未来「おい、ちょっと待てって。瑠璃達はまだしも、紗那と如月は色々とマズイだろ


海斗「誤魔化すためのウソなら、未来さんの得意分野でしょう?


未来「何これゼッテーおかしい!俺の意見はどこまでいっても尊重されねーのか!?」



血生臭い戦いの前に観光って・・・いいのか、ホント。


大体、紗那と如月がディックと鉢合わせたら、色々とややこしーことになんだろ。

ウソってのは、ホントのことを混ぜるから真実味が出てくるのに・・・。紗那と如月の天然コンビを俺にどぅしろと?


ワーワーはしゃぎまくる奴等を見て、俺がソファーに突っ伏したのは言うまでもねぇ。



未来「もぅどぅにでもなれ、チクショー・・・」








洋一「よーし!じゃあイタリア旅行だー!!」


瑠璃・紗那「「オー!!」」
希「おー・・・?」


未来「そんな風に意気込むのはいいけどな・・・洋一、お前イタリアの何処に行くつもりだ?」


洋一「何処って・・・何処?」


未来「その銀の鍵、どうやらお前の意思に反応してより正確な場所に繋げるみてーだぞ」


洋一「えーっと・・・つまり?」


海斗「つまり、イタリアなんて漠然としたイメージだと、辿り着く場所はイタリアで洋一が行ったことのある場所に限られるってことだよ」


未来「そーなると、色々マズくて、メンドーなことになると思わねーか?」



ヴァリアーとかマフィアガッコとか、マフィアガッコの宿舎とか・・・洋一の行ったことがある場所は、その3つだけだからな。



瑠璃「じゃあ、イタリアじゃなくて、イタリアの観光場所にすればいいんじゃない?トレビの泉とか、ピサの斜塔とか」


未来「その場所をイメージ出来るか、洋一?」


洋一「アッハッハ、全く出来ねぇ!」


未来「ほらな。だから俺は来んなって言ったんだ」


紗那「ヤダ!私観光したい!」


未来「ワガママ言うな。観光すんなら飛行機でイタリアに行け」


希「・・・その、決定戦?とかいうのが、始まる日に会場に行って・・・・その後、観光すれば、問題ないんじゃ・・・ないか?」


瑠璃・紗那・洋一「「「!!」」」


未来「うっ・・・(汗」


海斗「うん、そっちの方がゆっくり色んなところを見て回れるからね」




瑠璃・紗那・洋一「「「じゃあそれで!!!」」」




未来「そう言うだろーと思って、敢えて言わなかったのに・・・!この裏切り者ォ!!」







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