秘密を守れますか?
□Love for you
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瑠璃「ってことで、チョコ作るよ!!」
紗那「うん!!」
未来「おい、待て。ちょっと待て。どこにそのくだりがあったんだ?」
瑠璃「あ、ごめん。忘れてた」
こんにちはー!今回はうち、瑠璃だよ!
今日は2月13日、皆分かってると思うけどバレンタイン前日なんだ!
で、今日は平日だから家庭科の先生に調理室を借りて、うち等3人はここにいるの。
さすがに、夕飯作ってる如月達を追い出せないからね・・・(苦笑
あ、材料はちゃんと持ってきたよ。
瑠璃「ってことで、チョコ作るよ!!」
紗那「うん!!」
未来「あ、そーいう始め方すんのね。分かった。おつかれーっス」
ガシッ×2
未来「放せよ」
瑠璃「絶対放すか!!」
紗那「未来も作るのー!!」
未来「手作りなんて言ってもアレだろ?結局は溶かしたチョコ使うだけだろ?」
瑠璃「それを言うな、それを・・・」
未来「まんまとお菓子会社の思惑に乗せられて、
男をブクブク太らせる行事だろ?」
紗那「あってるようで違うよ〜!」
瑠璃「何その恐ろしい行事!!」
本当にこいつは・・・そーいうのに興味なさ過ぎでしょ!
紗那「バレンタインデーは、女の子が好きな人や友達にチョコをあげる日のことでしょ」
未来「知ってる?そんな相手を太らせる行事やってんのって、日本だけなんよ。外国なんかは男が女に花とかをあげるんだぜ?
ジャッポネーゼはなんてメンドーな人種だろーな」
瑠璃「そんな無駄な豆知識いいから!」
未来「無駄とは何じゃ、無駄とは」
瑠璃「作るって言ったら作るの!勿論、未来もだからなね!」
未来「えぇ〜・・・」
心の底から嫌そうな顔をする未来を放っといて、うち等は何を作るか決める。
勿論、未来が逃げないようにちゃんと腕掴んだままね(笑
紗那「未来はどんなチョコ作るの〜?」
未来「どんなチョコ?溶かして固めたらいいだけだろ?」
・・・・・・。
未来「え?そーじゃねーのか?」
瑠璃「ダメだ、こいつ・・・。何も分かってない」
未来「?」
紗那「未来、聞くけど・・・今までにバレンタインデーでチョコ作ったことは?」
未来「ないに決まってんだろ」
瑠璃・紗那「「やっぱり・・・」」
それからうちと紗那は、チョコについて詳しく未来に説明する。
まさかそこからだとは思わなかったよ・・・。
で、そんなこいつに高度なものは作れないと思って、生チョコを作るように言ったの。
未来「お前等は?」
瑠璃「うちはチョコレートマカロン」
未来「マカロニ?」
瑠璃「違う!」
紗那「私はトリュフかな?簡単だし」
未来「トリュフ?キノコか?」
瑠璃「だから違う!」
紗那「瑠璃は凝ってるね〜」
瑠璃「そうでもないよ」
未来「・・・・・・」
紗那「未来、大丈夫?ついてきてる?」
未来「頭・・・ショートしそう」
瑠璃・紗那「「Σそこまで!?」」
未来「違う時代にトリップしたみてぇだ。言葉が分からん。え、そもそもどこの国の言葉?」
瑠璃「戻って来い、未来!現実逃避しちゃダメ!」
頭を押さえてアハハーって、乾いた笑みを零す未来を必死に揺する。
復活したこいつに、とりあえず同じような作りの紗那と一緒にするように言った。
言ったんだけど・・・
バキッ
バキッ
紗那「未来、おっきい!おっきい!そんなおっきいチョコ溶けないよ〜!(汗」
言ったんだけど・・・
パラッ
紗那「Σ卵のから入ってるから!!」
言ったんだけど・・・
ドババッ
紗那「入れ過ぎ!生クリーム入れ過ぎ〜!!(汗」
言ったんだけど・・・
ベチャッ
ベチャッ
紗那「飛んでる!飛んでる!ボウルから飛んでる〜!!(汗」
瑠璃「お前、それ真面目にやってるの!?」
未来「失敬な。わしはいつでも大真面目じゃぞ。真剣と書いてマジと読む!」
そのエプロンや顔は、あり得ない程チョコなどで汚れていた。
瑠璃「お前1人で爆心地にでもいたの!?」
未来「そうですね。若妻にしたら厨房は戦場ですもの。爆心地ですわ(笑」
瑠璃「銀魂ネタはいいからっ!!(怒」
その日のチョコ作りは、未来のせいで何時間もかかったの・・・。
時計を見てみれば午後7時・・・。マジか。
未来「恐るべし、チョコ作り」
瑠璃「いや、お前がいなきゃもっと早くに終わってたからね?」
紗那「早く片付けて帰らなきゃ、雲雀さんに見付かっちゃうよ〜。もれなく咬み殺されちゃうよ〜」
瑠璃「そうだね。さっさと済ませちゃおう」
今日は・・・凄く疲れた。
生チョコ作るだけなのに、何時間かけてるの・・・。さすが未来、末恐ろしいね。
とにかく、うち等の本番は明日。
上手くいくといいな〜。
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