秘密を守れますか?
□皆の休日
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瑠璃「え、日本に帰れ?」
午前5時30分、マフィア学校の宿舎から呼び出しをくらったうち等4人は、ヴァリアー邸の談話室にいる。
目の前には勿論、幹部の皆さんだよ。
それで、唐突に帰れって告げられたの。
未来「なして?ディックの観察はもぅいいのか?」
洋一「観察らしいこと、俺達全然やってねーけど?」
決定戦でのケガが治っていないのか、包帯などはまだ取れていなかった。
服の下もコルセットをしていて、骨もまだくっついていないようだ。
スクアーロ「今はそれよりもっと重要な任務が出来たんだぁ」
マーモン「彼の観察は誰かに引き継がせるよ」
海斗「それで・・・その、重要な任務というのは?」
スクアーロ「ジャッポーネにいる
ボンゴレ10代目候補に近付き、観察することだぁ」
瑠璃・未来・洋一・海斗「「「「!!」」」」
それって・・・もしかしなくてもツナのこと?
どうしてスクアーロさんがそのことを・・・とか思ってたら、未来が口を開いた。
未来「スク達で考えるって、そーいうことだったんだな・・・(苦笑」
洋一「え、何?何の話?」
ベル「お前等の通ってるジャッポーネの学校にいるんだろ、10代目候補が」
未来「いるかも、っていう可能性の話だけどな」
マーモン「リボーンがいるなら必ずいるよ」
話は読めないけど、これだけは分かるね・・・。
瑠璃・洋一・海斗「「「(喋ったのか/たんですか・・・お前/風花さん)」」」
未来「(うわ、瑠璃達の視線がスッゲーや)」
喋ったにしても、どこまで喋ったの、こいつ。
それが分からないから、話を合わせられないよ。
未来「えーっと・・・つまり、そのボンゴレ10代目候補を見付けだして、ついでに仲良くなればいいんだな?」
ルッスーリア「そうよ。正確に言うなら・・・」
マーモン「スパイだね」
未来「なんてカッケェ響きだ!」
瑠璃「言ってる場合か!!」
マーモン「リボーンにはくれぐれもバレないようにね」
洋一「多分・・・いや、ゼッテー大丈夫だと思う(苦笑」
レヴィ「失敗は許さんぞ!」
未来「いちいち先輩面してくんじゃねぇよ、ムッツリ」
レヴィ「Σなぬっ!?」
マーモン「ジャッポーネに戻ってからは、そちらもこちらも連絡は一切絶つからね」
海斗「分かりました」
未来「任せんしゃい!完璧にこなしてやるよ!」
瑠璃「いつから行けばいいの?」
あれ・・・?これに似たセリフ、前にも言ったような気が・・・・
じゃあ、返ってくる言葉は・・・
マーモン「今からだよ」
瑠璃「ですよね〜・・・(苦笑」
ここに事前に言うなんてことはないんだね。直前に頭に叩き込む感じなんだよね。
そうだ、そうだ、マフィア学校の時もそうだった。
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瑠璃「それじゃあ行ってきます」
自室に戻って荷物を一通りまとめて、幹部の皆に挨拶する為に談話室に戻って来たの。
ここに来た時はやっていけるか心配だったけど、1ヶ月くらい経った今となってはちょっと名残惜しいね。
スクアーロ「う゛お゛ぉい、お前等ぁ!これ持ってけぇ」
瑠璃「へ?」
スクアーロさんがうち等4人それぞれに4つの包みを放り投げてきた。
それをうち等はキャッチして、訝しげに、首を傾げながら幹部の人達と交互に見る。
食べ物・・・とかじゃないね。大き過ぎるもん。
じゃあ、これは何・・・?
スクアーロ「餞別だぁ」
瑠璃「餞別?」
ベル「ししっ。開けてみたら分かるぜ」
ベルにそう言われたから、うち等は疑問符を浮かべながらその包みを開ける。
そこに入ってたのは・・・
未来・洋一「「隊服だぁ!!(目キラキラ」」
海斗「いいんですか、これ・・・?」
マーモン「君達も立派なヴァリアー隊員だからね」
ルッスーリア「あなた達に似合うように、私がデザインしたのよぉVv」
瑠璃「あ、ありがとうございます!」
暗殺部隊の、ってので喜ぶのはどうかと思うけど・・・スッゴク嬉しい!
スクアーロ「未来、修業は欠かさずやるんだぞぉ。サボったりしやがったら、次に会った時掻っ捌くからなぁ!」
未来「アハハ・・・その言葉さえなければ、ご機嫌で日本に帰れるんだけどなぁ」
ベル「バレて殺されねーようにしろよ、洋一」
洋一「Σ何で俺だけ!?」
マーモン「リボーンは一筋縄じゃいかないから、十分注意するんだよ」
海斗「はい。油断はしませんよ」
ルッスーリア「あなた達がいなくなると寂しくなるわぁ」
瑠璃「うちもルッスーリアさん達と別れるのは悲しいです」
別れの挨拶を改めて言って、隊服を荷物の中につめる。
これで、日本に帰る準備万端。
うち等は頷き合って、幹部の皆を見る。
4人「「「「今までお世話になりましたっ!!!!」」」」
洋一「またな、お前等!!」
ベル「土産よろしくな」
洋一「Σそれが狙いか!?」
笑顔で手を振って、うち等はヴァリアー邸から出る。
イタリアでのいい思い出が出来たね。
未来「さて、そいじゃ・・・」
海斗「帰りますか」
瑠璃「うん。来た時と今度は逆だね」
洋一「目的地は、」
ヴァリアー邸の玄関の鍵穴に、洋一が銀の鍵をさし込む。
ガチャリ、と音を鳴らして鍵が開いた。
そこでうち等は声を揃えて言う。目的地は・・・
4人「「「「俺達/うち等/僕達の家!!」」」」
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