秘密を守れますか?
□皆の休日
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ケーキを作り始めて30分・・・
事件が起きた。
紗那「ゴッ、ゴキブリーーーー!!!(泣」
谷垣の絶叫が家中に響き渡る。
鼓膜が、破れるかと思った・・・。
紗那「イヤーーー!!!無理!無理!!無理!!!(泣」
希「ゴキブリ・・・ダメなのか?」
紗那「逆にゴキブリが好きな人なんていないでしょ!(泣」
確かに・・・。
まぁ、女子は虫とか苦手だから、半泣きになるのも仕方ないだろうけど・・・
希「俺に・・・しがみつくのを、止めて、くれないか・・・・?」
がっちり拘束されて、手が動かせないんだ。
一体どこからこんな力を出してるんだ・・・。
紗那「だ、だってぇ・・・(泣」
希「ケーキ、作れなくても・・・いいのか?」
紗那「うぅっ・・・分かった(泣」
ギュウゥゥゥ・・・
希「谷垣さん、谷垣さん・・・全然、分かってない。全然、力抜けて、ない・・・・」
なんか、ミシミシいってる。骨がミシミシいってる。
ヤバい・・・今日が俺の命日かもしれない。
紗那「如月君、お願い・・・。ゴキブリ、何とかして〜(泣」
希「なら・・・まず、俺を、解放して、くれ・・・・」
悲鳴あげてる。体が悲鳴あげてるから。
谷垣がやっと解放してくれて、俺は大きく息を吸う。死ぬかと思った・・・
希「ゴキブリは、何も悪いこと・・・してないのにな」
紗那「いるだけでダメなの!気持ち悪いの!」
希「・・・チョコと同じいr(紗那「それ言わないで!!全然違うもん!」さいですか」
ケーキ作りを中断して、とりあえず俺はゴキブリを探してみる。
どこにもいないな・・・
希「よし・・・ケーキ作り、再開」
紗那「Σ何も解決してないよ!?見えてないだけでどこかにいるのー!!」
希「さすがに・・・そこまで、探すのは、疲れる」
紗那「怖くておちおちケーキも食べられないよ!トイレにも行けないし、お風呂にも入れない!」
希「・・・俺に、どうしろと・・・・?」
紗那「駆除して!お願い!!」
ケーキ作りからゴキブリ駆除にイベント変更ですか。
ため息をつきつつ、俺は棚の隙間なんかを覗いていってゴキブリを探す。
やっぱり、どこにもいない・・・
・・・ん?待てよ、それより・・・・
希「ゴキブリって・・・1匹いたら、30匹はいるって・・・・いう、よな」
紗那「・・・・・・」
ピキッ
希「?谷垣・・・?」
ガシッ!
希「へ・・・?」
何故か、急に谷垣に腕を掴まれた。
谷垣は俯いてて、どんな顔をしてるのか分からない・・・。
もう1度俺が名前を呼んでみたら、ガバッ!て勢いよく顔をあげて・・・
紗那「如月君!〈ごきぶりホイホイ〉買いに行こ!!」
希「・・・マジで?」
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