秘密を守れますか?

□皆の休日
3ページ/7ページ

.


ケーキを作り始めて30分・・・






事件が起きた。






紗那「ゴッ、ゴキブリーーーー!!!(泣」





谷垣の絶叫が家中に響き渡る。

鼓膜が、破れるかと思った・・・。



紗那「イヤーーー!!!無理!無理!!無理!!!(泣」


希「ゴキブリ・・・ダメなのか?」


紗那「逆にゴキブリが好きな人なんていないでしょ!(泣」



確かに・・・。


まぁ、女子は虫とか苦手だから、半泣きになるのも仕方ないだろうけど・・・



希「俺に・・・しがみつくのを、止めて、くれないか・・・・?」



がっちり拘束されて、手が動かせないんだ。

一体どこからこんな力を出してるんだ・・・。



紗那「だ、だってぇ・・・(泣」


希「ケーキ、作れなくても・・・いいのか?」


紗那「うぅっ・・・分かった(泣」


  ギュウゥゥゥ・・・


希「谷垣さん、谷垣さん・・・全然、分かってない。全然、力抜けて、ない・・・・」



なんか、ミシミシいってる。骨がミシミシいってる。

ヤバい・・・今日が俺の命日かもしれない。



紗那「如月君、お願い・・・。ゴキブリ、何とかして〜(泣」


希「なら・・・まず、俺を、解放して、くれ・・・・」



悲鳴あげてる。体が悲鳴あげてるから。


谷垣がやっと解放してくれて、俺は大きく息を吸う。死ぬかと思った・・・



希「ゴキブリは、何も悪いこと・・・してないのにな」


紗那「いるだけでダメなの!気持ち悪いの!」


希「・・・チョコと同じいr(紗那「それ言わないで!!全然違うもん!」さいですか」



ケーキ作りを中断して、とりあえず俺はゴキブリを探してみる。

どこにもいないな・・・



希「よし・・・ケーキ作り、再開」


紗那「Σ何も解決してないよ!?見えてないだけでどこかにいるのー!!」


希「さすがに・・・そこまで、探すのは、疲れる」


紗那「怖くておちおちケーキも食べられないよ!トイレにも行けないし、お風呂にも入れない!」


希「・・・俺に、どうしろと・・・・?」


紗那「駆除して!お願い!!」



ケーキ作りからゴキブリ駆除にイベント変更ですか。


ため息をつきつつ、俺は棚の隙間なんかを覗いていってゴキブリを探す。

やっぱり、どこにもいない・・・


・・・ん?待てよ、それより・・・・



希「ゴキブリって・・・1匹いたら、30匹はいるって・・・・いう、よな」


紗那「・・・・・・」


  ピキッ


希「?谷垣・・・?」


  ガシッ!


希「へ・・・?」



何故か、急に谷垣に腕を掴まれた。

谷垣は俯いてて、どんな顔をしてるのか分からない・・・。


もう1度俺が名前を呼んでみたら、ガバッ!て勢いよく顔をあげて・・・



紗那「如月君!〈ごきぶりホイホイ〉買いに行こ!!」











希「・・・マジで?」










.
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ