秘密を守れますか?
□須王リン
2ページ/8ページ
.
紗那「また転入生・・・?」
ってことで今回は私、紗那だよ〜。
瑠璃達は、洋一君の銀の鍵でイタリアに行ったみたいなんだけど・・・
どうして私達も連れて行ってくれなかったのーーー!!!
私だってイタリアに行きたいよ〜。イタリアのお菓子食べ尽くしたいよ〜。
4人があっちに行ってから早10日。
ツナ君達にも「4人は?」って聞かれて「イタリアに行ったの」って言ったら、獄寺君に「置いてかれたのか」って哀れんだ目で見られたの!
その時は凄く泣きたくなったよ・・・。
でも、如月君は一切気にしてないみたい。
どうしてそうしていられるんだろ・・・
如月君と家で2人だと、ほとんど沈黙になっちゃうっていうのが最近の私の悩みです。
あ、そろそろこの話を進行していった方がいいよね(苦笑
ごめんね、今のは私の心の叫びっていうことで皆さんどうか忘れてください。 ←それは無理だろ。
紗那「このクラス、よく転入生が来るね〜」
獄寺「お前が言うな」
山本「でも、谷垣の言う通りだよな。獄寺が来て、谷垣達6人が来て、今日も来るなんて」
希「どうして・・・他のクラスに、ならないんだ・・・・?」
今日の朝、学校に来てみたらクラス中その話でもちきりだったんだよ〜。
ていうか獄寺君も転入生だったんだ。初耳・・・。
ツナ「こんな時期に来るなんて珍しいね」
紗那「もう12月だもんね。普通だったらやっぱり4月とかかな?」
山本「谷垣達は夏休みの後ぐらいだったよな」
紗那「3ヶ月って結構早いね。時が進むのはあっという間だよ〜」
獄寺「ジジイか、お前は(呆」
皆でそんな会話をしてたらチャイムが鳴って、クラスの皆は自分の席につくの。
先生が入って来て、SHRの始まり。
やっぱり、私達の時みたいに廊下に転入生を待機させてるのかな〜?
男子かな?女子かな?女の子だったら友達になれるといいな〜。
担任「えー、皆知ってると思うが、このクラスに今日転入生が来る・・・―――はずだった」
生徒一同「(・・・え?)」
・・・だった?
それって、どういうことだろ?
1人の女の子が先生にそのことについて聞くの。
女子生徒「今日、休みなんですか?」
担任「いや、そうじゃなくてな・・・」
生徒一同「?」
担任「転入生は―――」
先生が何かを言いかけた時だった。
廊下から、ズドドドドッ!!って凄い音がして、こっちに近付いてきたんだ。
一同「?」
紗那「(何の音だろ・・・?)」
希「んぅ〜・・・?」
↑机の上で突っ伏して寝ていたが、あまりの音に目を覚ました。
ズドドドドッ!!
担任「誰だ!廊下を走っているのは!」
そう言って、先生がドアに近付いて行った時・・・
――ガッシャーン!!!
ゴロゴロゴロ!!
誰かがドアごと吹っ飛んできて、教室の床をゴロゴロ転がって、そして・・・
ドカッ!!
・・・・・・・・。
シーン・・・
壁に激突して、
事切れたんだよ〜。
生徒達「(Σ何この人!!?)」
紗那「(変わった人だね〜)」
―――この日、あの人は台風のように私達の前に現れた。
.