秘密を守れますか?
□体育祭前日
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こんにちは。今回はどうやら僕、海斗みたいです。
だいぶこの世界、並盛町、この並盛中学校での生活に慣れてきました。
そして今、ここ「A組集会!!」と張り紙がされた教室では、明日行われる体育祭について話し合っています。
「極限必勝!!!」
教壇に立つ男の人がとにかく熱いです。
洋一に聞いた話によると、どうやらあの人は笹川京子さんの実のお兄さんだそうです。
似ても似つかない、実の兄妹だとは思えませんね。
どこでDNAが狂ってしまったんでしょう。
了平「これが明日の体育祭での我々1年のA組のスローガンだ!!勝たなければ意味はない!!」
生徒達「オオオオオ!!」
体育祭のチームはクラスの縦割りなので、1、2、3年のA組の人達がここに集まっているんですが・・・
皆さん、笹川了平さんに感化され過ぎじゃありませんか?
洋一「とうとう原作だな!(小声」
未来「長かったのぉ・・・(小声」
この2人は違う意味で盛り上がってますし・・・(呆
瑠璃「体育祭かぁ〜。燃えるね!」
紗那「私、運動きら〜い」
希「俺もだ・・・」
了平「今年も組の勝敗を握るのはやはり棒倒しだ」
海斗・瑠璃・紗那・獄寺「「「「ボーダオシ?」」」」
ツナ「1番最後に男子が行う競技だよ。
〈棒倒し〉は総大将が棒の天辺に登って、相手の総大将を地面に落としたチームが勝ちっていう変則ルールなんだ。
どーせ1年は腕力のある2、3年の引き立て役だよ」
紗那「危なそうな競技だね・・・」
海斗「そんな競技、教育委員会の人達が許すんですか?」
洋一「真面目発言はよしてくれ〜」
未来「そんなのあの風紀委員が黙らせてるに決まってるっしょ」
海斗「なるほど・・・」
あの人ならやりそうですね。
了平「例年、組の代表を棒倒しの〈総大将〉にするならわしだ。つまり、俺がやるべきだ。だが、
俺は辞退する!!!」
生徒達「!!・・・え゛!!?」
了平「俺は大将であるより、
兵士として戦いたいんだー!!!」
生徒達「(単なるワガママだーっ)」
未来「ハハッ、やっぱあいつ面白ぇ」
瑠璃「凄い自己中な人だね・・・」
了平「だが、心配はいらん。俺より総大将に相応しい男を用意してある」
生徒「え・・・」
生徒2「笹川以上に総大将に相応しい男だって?」
了平「それは・・・・
1のA、沢田ツナだ!!」
ツナ「へ?」
生徒達「な!?」
京子「!」
山本・瑠璃「「おおおっ!」」
紗那「やったね、ツナ君!」
希「ファイト、総大将(笑」
獄寺「10代目の凄さを分かってんじゃねーか、ボクシング野郎!」
ツナ「は?えっ、何で!」
了平「賛成のものは手を挙げてくれ!過半数の挙手で決定とする!!」
生徒3「1年にゃ無理だろ・・・」
生徒4「俺、反対〜」
女子生徒「負けたくないもんねぇ」
生徒5「つーか、冗談だろ?」
ツナ「だよね」
了平「手を挙げんか!!!」
生徒達「(命令だー!!!)」
獄寺「うちのクラスの奴に・・・反対の奴なんていねーよな(睨」
山本「おい、お前っ」
クラスの男子達「(こえ〜っ)」
瑠璃・紗那「「さんせー!」」
未来「弱さんせー(笑」
洋一「俺達のクラスから総大将が出たんだ!賛成しねーでどーする!!」
クラスの女子達「獄寺君や樋上君の意見に賛成ー!!」
獄寺さんによって、1−Aのクラス全員が手を挙げることになりました。
僕は別に誰が総大将でも構いませんよ。自分に害さえなければ。
了平「この勢いならいずれ過半数だろう。決定!!!棒倒し大将は沢田ツナだ!!」
生徒達「(この人、メチャクチャだー!!)」
ツナ「は!!?ウソー!!何それー!!!」
瑠璃「やったね、ツナ☆」
希「ご武運を・・・」
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