キラキラの世界(テニプリ連載)@


□異種格闘戦と賭け
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あっという間に放課後。
昼休みの出来事のせいで、授業が上の空になってしまった。
二度目の中学とは言え、忘れている事ばっかりなのに。

今日も無駄に疲れた。
早く帰りたい。
鞄に教科書を流し入れ、立ち上がった。

「手塚!」

隣のクラスに近いドアから、現れたのはこれまた隣の二組の大石。
一緒に部活行く程、仲が良いのだろうか。

「あ、築山さん」

「ちっす」

手塚の隣に立つ私に気付いたようだ。
そのまま視線は私に向けたまま、

「ごめんね」

謝ってきた。
何に対してだ?

「不二から聞いたよ。
英二が迷惑をかけたね」

流石はダブルス黄金コンビ。
パートナーの詫びまでしてくれるのか。

「菊丸がどうした。何をした?」

でも、逆に迷惑だったりして。
手塚の横でそんな話をするから、聞いてくるに決まってる。

「べ、別に・・・」

「英二が築山さんに、しつこく迫ったらしくて」

いや、語弊があるって。

「すまない、築山。
菊丸には注意しておく」

「それに桃城は、跡が付くほど腕を強く掴んだとか」

だから、語弊が。

「すまない、築山。
桃城にはグランド50周で・・・」

桃、ごめん。
私は助けてあげられない。

もう、不二のやつ。
どんな話し方したんだよ。
大石に話す時は、冗談はやめなさい。
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